メトロバンクーバーで連続火災、フリーメーソンを狙った犯行か?

ノースバンクーバーの火事で消失したフリーメーソン施設。2021年3月31日撮影。Photo by ©︎ the Vancouver Shinpo
ノースバンクーバーの火事で消失したフリーメーソン施設。2021年3月31日撮影。Photo by ©︎ the Vancouver Shinpo

 バンクーバーの北側に位置するノースバンクーバー市で2件、バンクーバー市で1件の火事が30日に発生した。

 1件目の火事は午前6時45分ごろ。ノースバンクーバーの閑静な住宅街にあるフリーメーソンのリンバレーロッジだった。それから15分後、ノースバンクーバーでも最も人通りが多いロンズデール通りのロッジで火事が起こっているのが発見された。現場では黒い車が目撃されていた。

 さらに午前7時ごろにはバンクーバー市にあるパークロッジ・メイソニックセンターで火事が起こった。この現場では灯油を入れるポリ容器のような入れ物を持った男が建物から立ち去る様子を撮影した市民のビデオが公開された。この男が止めてあった黒い車に乗り込む前に通りかかった男性ともみ合う姿も映されていた。男はこの時は現場を立ち去っている。

 バンクーバー市警は同日午前10時ごろに容疑者とみられる42歳の男の身柄をバーナビー市で拘束したと発表した。放火として捜査するという。男ともみ合ったこの男性が非番の警察官であることも発表された。

 3件の火事で最も被害がひどかったのは2件目のロンズデール通りのロッジ。築110年の3階建て歴史的建造物は完全に崩壊した。ノースバンクーバー消防署によると消防士が駆けつけたときにはすでに手遅れだったという。周りの建物を火事から守るのが精一杯だったと説明した。この3件の火事によるケガ人はいないという。

 動機については発表されておらず、フリーメーソン施設を狙った犯行だったのかは分かっていない。ノースバンクーバーのメイソンメンバーはメディアの質問に「なぜこんなことをしたのか理由がまったく分からない」と語っている。

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