体験リポート
ブリティッシュ・コロンビア(BC)州では新型コロナウイルスワクチン接種がフェーズ3(第3段階)へと移行して、4月6日からオンラインでの事前登録を開始した。
55歳から65歳までを対象とする、薬局でのアストラゼネカ製ワクチンの接種も3月31日から実施されている。春から予定されていた職種別優先グループへの接種は現在保留となっているものの、ワクチン接種はBC州でも着実に進んでいる。ワクチンを接種した人やその家族に話を聞いた。前編と後編に分けてリポートする。前編ではファイザー製ワクチン接種体験談。
94歳になる家族がドライブスルーでワクチン接種
夫は一人っ子で、義父は以前はラングレーのタウンハウスに住んでいました。ここ数年、一人で暮らすことが難しくなりつつあり、コキットラムの私たちの家でほとんどの時間を過ごすようになっています。
ワクチン接種の受付が始まり、高齢の義父にも接種を受けるようにという案内がフレイザーヘルスから届きました。オンラインではなく電話で予約をしたところ、家から最寄りの会場を指定されました。コキットラムセンターのそばで、ドライブスルーでの接種でした。
当日は接種時間の5分前に来るようにという指示があったので、その時間を目指して出かけました。5分前ではなく、結局ぎりぎりに着きました。
到着して、まずフレイザーヘルスから届いた通知を見せました。その後、問診があり接種でした。ドライブスルーなので、ずっと車内です。注射を打ってもらったら、車を停めて15分待機するようにと指示がありました。いつ会場を出てよいか書いたポストイットを渡され、時間になると帰ることができます。
接種の記録となるカードなどはもらいませんでした。
義父は高齢なので、ワクチンを接種して大丈夫か心配しましたが、副反応はほとんどなかったようです。ホッとしたと同時に、正直なところ少し驚きました。筋肉注射ということもあり、接種を受けた部位に少し痛みがあっただけで、熱などは出ませんでした。
バンクーバーコスタルでファイザー製ワクチンを接種した70歳代女性
私が予約したときは、バンクーバーコスタルは電話予約のみでの対応でした。
電話では郵便番号を聞かれて、私の場合はクリークサイドのコミュニティセンターが近いといって、そこでの接種になりました。
当日は大事を取って息子に車で送迎してもらいました。2時40分のアポイントメントだったのに2時過ぎに到着。時間まで待つのかと思いましたが、すぐに対応してもらえました。新しい使い捨てのマスクをつけていったところ、最初の受付で、新しいマスクを渡されて、取り換えるようにと言われました。しっかり感染対策を取って接種を行っているようです。
会場のドアの外で5-6人待っていたと思います。
中に入ったら受付で名前とケアカード番号、ポスタルコードを聞かれ、予約を確認してから熱はなかったかなどの簡単な問診があり、接種の記録となる黄色い紙を渡されました。
次がナースによるワクチン接種で、ナースからも簡単な問診がありました。血液検査などで行われる、生年月日の確認については今回のワクチン接種ではありませんでした。
注射を打つのを見るのが怖いので、見ないようにしていたのですが、チクリとしただけで痛くはなかったです。次は4カ月後になると言われました。次回の接種については電話があるのか聞いたら、電話ではないだろうということでした。接種当日シャワーを浴びてもよいと言われて驚きました。日本のテレビを見ていると入浴は避けると言っていましたので。
あとは、この後、熱が出たりしたら、ドクターに連絡するようにと指示がありました。
15分の待機が終わって、息子の車で帰宅しました。副反応はまったくなかったです。患部を見ても、赤くもなっていませんでした。
高齢者は副反応が少ない可能性?
インタビュー回答者は2人とも、ファイザー製ワクチンを接種して、ほとんど副反応がなかったという。
厚生労働省では、新型コロナワクチン接種後の健康状況調査を行っている。先行的に接種を受けた約2万人の医療従事者に、ファイザー製ワクチン接種後一定期間(約1カ月)に、接種部位の腫れ・痛み、発熱、頭痛など接種後のさまざまな症状の頻度などを調査している。
4月9日には健康観察日誌集計の中間報告を行った。調査対象者の一部のデータを中間的に集計したもので、今後、数値が変わることがあるというが、副反応が出る頻度は年齢グループによってかなり異なることが分かった。
資料 新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_kenkoujoukyoutyousa.html
後編へ続く
(取材 西川桂子)
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