ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の先住民寄宿学校の跡地から子ども215人の遺骨が見つかった。先住民族Tk’emlúps te Secwépemcが、5月27日の声明で発表した。
先住民寄宿学校は先住民の同化教育を目的とした施設で、子どもたちを家族から強制的に引き離して文化的なアイデンティティを消滅させようとした。教会が学校を運営して、カナダ連邦政府も支援していた。
学校で子どもたちはキリスト教への改宗を強いられ、先住民の言葉を話すことは許されなかった。身体的・精神的虐待があり、約6000人が亡くなったとされる。1894~1908年の間、入学してから5年間の子どもたちの死亡率は3割から6割だったとされている。
先住民寄宿学校は19世紀に始まり、サスカチュワン州にあった最後の学校が閉鎖したのは1996年と、つい最近のことだった。
子どもたちの遺骨はBC州内陸部のカムループス近くにあった寄宿学校跡地で見つかっていて、中には3歳児のものとみられるものもあったという。
ニュースを受けて、カナダ各地で追悼行事が開かれている。メトロバンクーバーの学校では、半旗をあげるとともに、多くの教職員や生徒がオレンジ色の衣服を身につけ、教室で事件について話をして、コミュニティとして歴史を振り返った。
ジャスティン・トルドー首相もツイッターに「カムループスの寄宿学校跡地で遺骨が見つかった事件に心を痛めている」などと投稿した。
BC州ジョン・ホーガン州首相も「哀しいし、怒りも感じている」などと家族のもとに戻ることができなかった子どもたちや、その家族に思いを巡らせた。
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