mRNAワクチン接種後に105人が心臓疾患発症

 カナダ公衆衛生局(Public Health Agency of Canada:PHAC)が7月2日、予防接種に関するカナダ諮問委員会(NACI)からの新型コロナウイルスのmRNAワクチン使用について最新の勧告内容を発表した。

 今回の勧告でNACIはファイザー製とモデルナ製のmRNAワクチン接種後、カナダおよび国外で少数ではあるものの心筋炎などの心臓疾患発症が報告されていることを確認した。カナダ国外の報告では30歳未満の若い男性が中心で、2回目接種後という。これらの多くは症状は軽く、短期間に回復している。

 一方、カナダ政府の発表によると、新型コロナウイルスワクチン接種後、心筋炎など心臓疾患を発症したケースは、7月2日までで105件で、うち70件がファイザー製、26件がモデルナ製、8件がアストラゼネカ製ワクチンの接種を受けていた。

 またファイザー製ワクチンの接種後、心臓疾患を発症した70人のうち37人が女性、33人が男性だった。

 カナダで7月3日までにファイザー製ワクチンの接種を受けた人は17,904,129人、モデルナ製4,911,081人となっている。

 「カナダ内外で最近、若い世代の新型コロナの感染拡大が報告されている」として、NACIでは依然、ワクチン接種の恩恵はリスクを上回ると、2回の接種を完了することを引き続き強く勧めている。

 ただし、1回目の接種で心臓疾患を発症した人については、2回目接種を待つべきとの姿勢も示した。

 アメリカ疾病対策センター(CDC)では6月10日に想定以上の人数の若い男性が、新型コロナウイルスのmRNAワクチンの接種後に心臓疾患を発症していると明らかにしていた。

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