ブリティッシュ・コロンビア(BC)州が誇るリゾート地ウィスラーの少し北に位置するペンバートンにあるジョフリーレイクス州立公園、通称、ジョフリーレイクス。
エメラルドグリーンの神秘的な湖で人気が高い。特にインスタグラマーたちがその魅力を伝えたことで、近年、訪れる人が急増した。ウィスラーはもちろん、バンクーバーからも片道3時間と日帰りできる。人気のジョフリーレイクスへのハイキングについて紹介する。
ジョフリーレイクスは2020年は新型コロナウイルス感染拡大により閉鎖されていたが、今年はオープンしている。ただし、感染対策としてデイパス(Day Use Pass)が必要。デイパスは無料で、訪れる日の前日の午前7時から入手できる。
ハイキングではローワー、ミドル、アッパー(ジョフリー)レイクの3つの湖を訪れる。All TrailsやVancouver Trailsでは、Moderate(中級)コースとして紹介されていて、比較的気軽に挑戦できる。
駐車場に車を停めて標識にしたがって歩き始めると5分ほどでローワー・レイクに到着。晴れていれば、遠くに氷河も見える。駐車場からここまで、ほぼ平坦な道なので、小さな子ども連れなど山に登るのが難しい場合は、ローワーレイクだけでも美しい湖を満喫できる。
駐車場から目的地のアッパーレイクまでの標高差は370メートル(www.vancouvertrail.com)。ノースバンクーバーにあるグラウスグラインドは853メートルで、ジョフリーレイクの標高差はグラウスグラインドの約半分。体力に自信があるなら、ミドルレイク、アッパーレイクも訪れよう。
ローワーレイクからハイキングトレイルに戻って、ミドルレイクへ向かう。トレイルヘッド(登山口)から1.7キロメートルほど行くと、こう配が急になってくる。スイッチバック(ジグザグに登る場所)を登っていると、後ろに先ほど訪れたローワーレイクが見える。
急斜面は約700メートルで、緩やかな登りになったら、あと少しでミドルレイクだ。
エメラルドグリーンにきらめく湖の美しさを満喫するためにも、ミドルレイクで休憩しよう。夏は泳いでいる人も見かけるが、氷河がとけて流れ込む水はかなり冷たい。州立公園のウェブサイトでも「(ジョフリーレイクスは)氷河湖で水が冷たいため泳ぐのは勧めない」とある。
ジョフリーレイクスのトレイルは最初は整備された歩きやすい道だが、登るにつれて木の根がむき出しになっていたり、岩がゴロゴロしている。歩きづらいので足元に気をつけよう。
ミドルレイクをあとにして少し行くと滝が見えてくる。ジョフリーフォールだ。マイナスイオンたっぷりのパワースポットで、流れ落ちる水の音が疲れた身体に心地よい。
豪快な水しぶきをあげる滝を間近で楽しんだらトレイルに戻って最後の登りへ。滝から目的地のアッパーレイクまで約15分で到着する。
3つの湖はどれもうっとりするほどの美しさだが、ローワー、ミドル、アッパーと進んでいくにつれて、湖水の透明度が増していく。さらにアッパーレイクでは、氷河が溶けて湖に流れ込む様子も見えて、圧倒的な大自然を間近に感じることができる。
Joffre Lakes Provincial Park
ジョフリーレイクス州立公園
・とにかく人気が高い。特に週末訪れる場合は、遅くなると駐車場がいっぱいの可能性大なので要注意。
・2021年は5月1日から11月14日までオープンとなっているが、ハイキングシーズンは6月から9月中旬ぐらいまで。
・トイレは登山口とアッパーレイクと2カ所にあるが、2021年7月からトイレットペーパーの備え付けがなくなった。
・ゴミ箱はないのでゴミは持ち帰ること。
・夏は蚊など虫が多いので、虫よけを忘れずに。
距離 10キロメートル
高低差 370メートル
(Vancouver Trailsのデータ)
犬 不可
BC Parksのウェブサイト
https://bcparks.ca/parks/joffre-lakes/
デイパス(Day Use Pass)
ジョフリーレイクスを訪れるには、2021年10月22日まで1人1枚のデイパスが必要。
https://discovercamping.ca/BCCWeb/Memberships/MembershipPasses.aspx
(取材 西川桂子)
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