元ガーデナーの宮地昭彦さんによるガーデニングアドバイスの第3弾。隣組のボランティアとして、シニアへのランチの配達ほか、さまざまな活動で活躍している宮地さんは、毎月第3火曜日に行われる隣組の「みどりの会」でもアドバイスを行っている。
9月21日に開催された「みどりの会」での宮地さんのアドバイスを紹介する。
- 茗荷(みょうが)の収穫がそろそろ終わります。このあと、どうしたらいいのでしょう。
葉が枯れてきたら短く切ってください。切るのは土から出ているところ(地上部)からになります。その後、ボーンミールを土に入れておくといいです。
- 春咲の球根をそろそろ植える時期だと思っています。
チューリップや水仙などの春咲の球根は10月半ばから12月半ばまでに植えてください。春の花の球根はクリスマス前には植えて寒さにあてる必要があります。植えるのが遅くなると花が咲きません。
球根を植えるときにもボーンミールをあげるといいです。
- 夏の球根、ダリアは掘り上げるのがいいのでしょうか。
ダリアは冬越しのために掘り上げます。ただ、バンクーバー近辺は温暖で、それほど寒くはならないので、そのまま土に残しても大丈夫です。
掘り上げる場合は初霜のあとに行うと、霜(寒さに当たること)により球根に糖分が蓄えられます。掘り上げた球根は軽く洗って、乾燥させたあと、冷暗所で保管してください。
- バラの手入れについても教えてください。
ブッシュローズ(Bush Rose)と呼ばれる、いわゆる「バラ」は10月になって葉が落ち始めたら、大体、半分の高さまで切り戻してください。バラは下のほうの芽のほうが強いので、思い切って半分ぐらいまで切っても問題はありません。
秋に一度、半分の高さくらいに切り戻し、春に冬の寒さで傷んだ枝などを整理しながら膨らみ始めた新芽を伸ばしたい方向、芽の強さなどを見て、改めてその芽のところまで切り戻します。
花の時期の剪定についてお話すると、バラは枝先のほうから下に行くと3枚葉から5枚葉になっていきます。花が咲いたあとは、最初の5枚葉から2、3芽下で切り戻してください。5枚葉から下で切ると覚えておくといいかもしれません。
大輪のバラの花を咲かせたいときは、つぼみが出てきたときに、あとからその周りに出て来る芽(つぼみ)をすべて摘み取り一つだけ残すようにします。
- 肥料もいろいろありますね。
鶏糞は葉物野菜に使うといいですよ。馬糞とワラを混ぜたマッシュルームマニュアは有機質で栄養価が高く、土の改良にもなります。ボーンミールは少し高いのですが、ニンニクも含めて球根類に使うといいです。
野菜、樹木の肥料としては、私は6-8-6という表示のものをよく使っています。(編集部注:番号は窒素、リン、カリウムの割合)
オーガニックの野菜を育てたいという人は鶏糞やマッシュルームマニュアを利用するといいと思います。
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宮地昭彦さん
1967年カナダに移住。トロントでガーデナー・ヘルパーとしてカナダ生活をスタート。1969年バンクーバーに転居以来、2003年まで造園、庭管理業務に携わる。
日加ヘルスケア協会創設時から理事として同協会に貢献。リタイアした現在も隣組などのボランティアとして活躍している。
「みどりの会」
隣組の電話プログラムで、植木や花の情報交換ができる。開催は第3火曜日午後1時から2時まで。参加するには隣組の会員になる必要あり。
電話プログラムはそのほかローカルニュース、落語、メディテーション、脳トレなど。
問い合わせ: info@tonarigumi.ca
(取材 西川桂子)
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