~9月末までの累計死者が1,500人を超える~
ブリティッシュ・コロンビア(BC)州検視局は11月9日、8月と9月の2カ月間の薬物中毒による死者が333人にのぼったと発表した。また、今年9月末までの死者数は1,534人に達したという。
昨年同時期の死者数が1,240人であったことから、今年は24%の増加となっている。州全体では住民10万人あたり39.4人が死亡したことになる。BC州が薬物中毒死の問題に取り組むため公衆衛生緊急事態宣言を発令した2016年と比較して、約2倍近い増加となっている。宣言の効果が現れていない。
8月と9月の死者はそれぞれ181人と152人で、12カ月連続で1カ月あたりの違法薬物による死者が150人を超えた。
2021年の違法薬物による死者の84%でフェンタニル系薬物が検出されている。中でもカルフェンタニルは137人で見つかった。2020年全体でフェンタニル系薬物が関係した死者は65人だったので2倍以上の増加となった。
また大半で複数の薬物が検出されていて、フェンタニル以外ではコカイン、メタンフェタミン/アンフェタミン、その他オピオイドが最も多い。
薬物中毒による死者数がまたしても過去最悪の数字を記録するという状況を受けて、BC州主席検死官のリサ・ラポインテ氏は安全な供給への、より広範囲なアクセスをはじめとする対策を迅速に行う必要があると述べた。
さらに薬物使用者を法で処罰することでは、この問題に対処することはできないとの考えを示した。
2021年に薬物中毒死した人の71%は30歳から59歳の間で、79%は男性だった。
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