金沢からこんにちは
こんにちは、ゲストハウスポンギーの女将のにいなです。
金沢は、11月末に昨年より約半月早く初雪が降りました。今年は寒い冬になりそう……。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
知っていたら金沢通?トイレの神様!
ポンギーのトイレに置いてある、高さ7~8cmくらいのカラフルな素焼きの置物。ゲストさんから、よく「これはなんですか?」と聞かれます。
一体、これはなんでしょう?
これは、金沢に古くから伝わる「トイレの神様」と呼ばれる夫婦人形です。
金沢では江戸時代より、家を建てたり厠の工事をしたりする際に、「その土地を浄(きよ)める」という願いを込めて厠の下に素焼きの夫婦人形を埋める風習がありました。
10年ほど前に、歌手の植村花菜さんが同じ名前の曲を歌われて大ヒットしましたが、それよりずっと前からあったというから驚きです。
地中に埋めるタイプのものは今でも販売されていますが、わが家にあるのは置き型タイプ。トイレのすみっこにちょこんと置けるかわいらしいサイズで場所をとりません。神様のかたちも、時代に合わせて変化してきたということでしょうか。
商売繁盛や家内安全に効果があるといわれています。
トイレがきれいな家には福がある!
私は幼い頃、「トイレがきれいな家には福がある」という言い伝えを母から聞かされ、トイレ掃除の大切さを教わりました。
なぜトイレの神様が誕生したのか、そのルーツは調べてみてもよく分からなかったのですが、不浄の場所にあえて神様を安置し神聖な場所にすることで、「神様がいらっしゃるのだから常にきれいにしておかなければ!」と、いう気持ちにさせる効果もあるのかもしれない、と自分では(勝手に)思っています。
人には見せない場所まできれいに保つ、というところに、控えめながらも凛とした武家の心も現れているのかもしれません。
自分と向き合うきっかけをくれる神様
私は数年前にトイレの神様を購入して以来、トイレに入るたびに、心の中で神様に手を合わせるようになりました。
一日のうちで何度か「今、自分はしっかりやれているかな」「トイレをきれいにしなきゃいけないな」などと意識し、自分に問いかける良いきっかけになっていると思います。
「なんだか見られているような気がして、ちょっと恥ずかしいです…」とおっしゃるゲストさんもたまーにいらっしゃるのですが、私は神様が二人仲良く並んで見守っていてくださると思うと、心が落ち着くような気がします。
いつか、バンクーバーのお家のトイレにもトイレの神様がちょこんといらっしゃったら楽しいですね♪
今回も、お読みいただきありがとうございました。
ゲストハウスPongyi(ポンギー)では、ZOOMを使って金沢の観光地や、地元ならではのスポットを巡るオンラインツアー「金沢オンラインまち巡り」を実施しています!
金沢の暮らしにご興味のある方は、チェックしてみてくださいね!
ゲストハウスPongyi HP:www.pongyi.com