ブリティッシュ・コロンビア(BC)州サレーRCMP(連邦警察)が2月13日、「Freedom Convoy(フリーダム・コンボイ)」に関して声明を出し、同市内パシフィックハイウェイ国境付近で抗議運動を行っていたうち4人を拘束したと確認した。
Freedom Convoyは、連邦政府が1月にアメリカとの国境を越えて移動するトラック運転手にワクチン接種を義務化したことに端を発した抗議運動で、トラック運転手だけでなくワクチン接種義務化に反対する人らも参加して、カナダ各地で規模が拡大している。
バンクーバー周辺でもチリワックを出発した数百台の車両が12日午前、パシフィックハイウェイに向かった。国境周辺では大きな渋滞が起こったほか、デモ隊の中には警察のバリケードを破ったり、176 Streetを逆行する車もあった。けが人が出たという報告はなかったが、歩行者や警察官がケガをする恐れもあったとして、断固とした対応をとるとサレー警察では明らかにしていた。
パシフィックハイウェイ周辺だけでなく、Convoyが通過するハイウェイの陸橋では、シュプレヒコールを上げて抗議運動を支持する人らも見られた。アボツフォードでデモ隊を応援していた60歳男性は会社経営者で、11年生の息子と一緒に陸橋を訪れた。カナダで現在行われているワクチン接種義務は、自由を著しく侵害しているとの考えを語った。
20代女性は「私はワクチン反対派ではなく、ワクチン義務の反対派です」として、「ワクチン義務化により、国民を分断するような事態になっています。友人同士、家族内でも意見の相違からケンカになっていますし、1日でも早く、このようなバカげた規制は取りやめてほしい。その気持ちを示すために、ここに応援に来ました」と述べた。
抗議運動とは関係なく、たまたま陸橋近くの駐車場にいたという20代女性は、バンクーバー市内の病院で勤務する看護師という。「特にデルタ株の感染が拡大したとき、多くの人が亡くなるのを目の前で見てきました。政府のワクチン接種義務化には意味があると思う」としながらも、「このところ今まで以上に、ワクチン反対の友人との関係がギクシャクしています。早くコロナが収束してほしい」とため息をついた。
合わせて読みたい関連記事