バンクーバー水族館のラッコのクアッツェ、保護されて1年目の記念日を迎える

 バンクーバー水族館のラッコのクアッツェが3月7日、保護されて1年目の記念日を迎えた。

 クアッツェはバンクーバー水族館の関連機関オーシャンワイズ海洋生物保護センター(Ocean Wise Marine Mammal Rescue Centre)により、2021年3月7日にブリティッシュ・コロンビア(BC)州ポートハーディで保護された。

 新型コロナウイルスのパンデミックが始まってすぐの2020年7月に海洋生物保護センターが保護したジョーイのように、生後数日の赤ちゃんラッコではなく、すでに歯が生えそろっていた。ジョーイの保護当時の体重は1,760グラムだったのに対して、クアッツェは5,500グラムだった。

 保護されたとき、血糖値が下がり、昏睡状態に近かったというが、海洋生物保護センターのスタッフの献身的なケアで回復。その後、カナダ水産海洋省がアセスメントを行い、野生に戻すことは不可能と判断、保護から74日後の5月20日にバンクーバー水族館に移された。現在はほかの7頭のラッコと暮らしている。

 ラッコは生まれて約6カ月間、母親がつきっきりで子育てをする。その間に食べ物を見つける、捕食者から身を隠す、身づくろいをするなど、野生で生活するためのスキルを学ぶ。

 しかしクアッツェの場合は、発見した住民がホットラインに連絡して保護した当時、親の姿は近くに確認できず、はぐれてしまったとみられている。

 
BC州で迷子や病気の海洋生物を見つけたときのホットライン
B.C. Marine Mammal Reporting Network

1-800-465-4336

Tiktokで公開されたクアッツェの様子 
https://vm.tiktok.com/ZMersrU78/

保護を最初に伝えたインスタグラム投稿 
https://www.instagram.com/p/CMK7rtZs_7T/ 

海洋生物保護センターのクアッツェの情報ページ
https://mmrpatients.org/patient/el2101-quatse/

保護直後の様子。

YouTubeで元気に鳴き声を上げる様子を伝えた。

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