金沢からこんにちは
こんにちは、ゲストハウスポンギーのにいなです。
4月に入り、桜の美しい季節になりました。兼六園では桜の開花に合わせた無料開放がなされ、連日たくさんの地元の方や観光客でにぎわっています。
日本人にとって春は、始まりの季節でもあります。何か新しいことが起こる予感に、ウキウキしますね!
今回は、「始まり」にちなんで、多くの人の金沢旅のスタート地点になる「金沢駅」をご紹介します。
金沢といえば能! 鼓門
2005年の3月、金沢駅は東口に「鼓門(つづみもん)と「もてなしドーム」が完成し、今の姿になりました。世界で最も美しい駅の一つとして日本で唯一選ばれたこともある、金沢の顔です。
鼓門は高さが13.7mもあり、大きな柱に支えられた門構えは圧巻です。少しねじれたようなデザインの柱は、伝統芸能の能で使われる鼓をイメージしています。
両脇にある松は能舞台の背景に描かれた松を彷彿とさせ、駅に向かって鼓門を正面から見ると、まるで実際に能の舞台を見ているかのようです。
金沢では、藩政時代に藩主前田家が能を好み庶民にも奨励したことから、今でも能がとても盛んな街です。
どれくらい盛んかというと、「謡(うたい)が空から降ってくる」(植木職人までもが能をたしなみ、高所で謡を口ずさみながら仕事をしていた)と言われるほど! 金沢の能は「加賀宝生」と呼ばれ、市の無形文化財になっています。
昼間の鼓門の風格あるたたずまいも良いですが、日没から深夜0時までライトアップされる様子もまたおすすめです。
九谷焼にも使われる色彩「加賀五色(えんじ、藍、草、黄土、古代紫)」に色が変わる様子は幻想的で、日本の情緒が感じられます。
もてなしドームは金沢流のおもてなし
ガラス張りの天井が特徴的な「もてなしドーム」は、駅の改札を出て右に真っすぐ進んだところにあります。
傘をイメージしたこのドームは、雨の多い金沢で「駅を降りた人に傘をさしだすおもてなしの心」をコンセプトに作られました。金沢に降り立ったばかりの旅人をあたたかく迎えてくれます。
天井に使われているガラスの数はなんと3000枚以上。
雨や曇りの多い金沢で、天井から少しでも日の光が入ってくるのは開放感があってうれしいものです。
ちなみに写真を撮った4月上旬の時点では、年に一度の大きなクラシック音楽のイベント「風と緑の楽都音楽祭」の垂れ幕が天井からかかっていました。
「これからこの街でこんなイベントがあるんだ!」と思うと、駅に降りたときからワクワクしますね。
旅の始まりは金沢駅から!
鼓門ともてなしドームは、伝統文化を大切にし、来る人をあたたかく迎え入れる金沢の心が現れています。
金沢の魅力のひとつ、金沢駅から旅をスタートしてみてはいかがでしょうか。
ゲストハウスPongyi(ポンギー)
金沢で一番古いゲストハウス。素の自分でいられ、他の人と交流できるアットホームなお宿。築140年の金沢町家。ミャンマー僧侶経験のある代表まさきと、若女将のにいなで運営中。
ゲストハウスPongyi HP:www.pongyi.com