カナダde着物
第33話 *着物でお参り*
桜が咲き始めてあっという間に4月もそろそろ終わりとなりました。振り返りますと今年のバンクーバー近郊は、暖かい日もあり桜はいつもより早く咲き始めました。4月9日と10日に行われたサクラデイズ・ジャパンフェア (*1)では、バンデューセン公園の満開の枝垂れ桜を見ることができました。
桜は日本人にとって縁の深い花で、愛でるだけでなく、着物や帯の図柄や小物、そして食用としても多く利用されています。
昔から「山の神様」が春になると「田の神様」となって里に降りてくると信じられ、桜の花が咲いたら、その印とされ、とても縁起の良いものと伝えられてきたそうです。
そう言えば、春の俳句の季語には「山笑う」「猫の恋」など不思議なものがあります。
春の日差しが私たちを夢うつつの気分にさせるのも「田の神様」の仕業でしょうか。
「着物でお参り」
昨今のお参りは季節や行事を問わず、ご家族の予定やその地にあった季節や天候で愉しむ新しい世代が増えました。
1/2成人式は十歳のお祝い、十三歳参り、十五歳元服、成人式や結婚記念日は、お天気が良くなる春にお参りや撮影をされます。
その他にもお誕生日記念や6月の卒業式は、人生の節目にご家族で集える、とても良いチャンスですね。
日本でも欧米のように新学年の始めを9月初めを推奨するニュースを見ますが、それでも4月に行われているということは、日本人は草花が芽吹く春を人生の節目のスタートと重ねるからでしょうか。
賛否はありますが、日本を離れて暮らしていますと、桜の中、新しいバックパックで出かける子供たちの姿もいいなと感じます。
*おまけ*
サクラデイズ・ジャパンフェアでは、毎年、茶道裏千家バンクーバー協会(*2)によるデモンストレーションと呈茶がございます。こちらはお茶席のチケットがすぐに完売します。多くのカナダの皆さまが茶道をはじめ日本文化に興味があることを嬉しく思います。
(*1)サクラデイズ・ジャパンフェア
詳しくはバンクーバー新報オンライン記事より
https://www.japancanadatoday.ca/community/2022/04/25/sakura-days-japan-fair-2022/
(*2)茶道裏千家バンクーバー協会
正式名称は、茶道裏千家淡交会バンクーバー協会。来年、協会が発足して60周年を迎えます。今月、99歳をお迎えになられた大宗匠の国際茶道の願いを受け継ぎ、ここバンクーバーの地で精進していきます。
会の目指す道 The way of the tea
「私達は茶道の真の相を学び それを実践にうつして たえず己の心をかえりみて 一盈を手にしては 多くの恩愛に感謝をささげ お互いに人々によって 生かされていることを知る茶道のよさを みんなに伝えるよう努力をいたします」
***引用***
日本の行事・暦
koyomigyouji.com/index.html
コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。
10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。和の学校オンラインサロン*無料*は、対面式が始まりましたので、不定期で開催することになりました。次回の開催日と内容につきましては、後日お知らせいたします。
その折には、是非ご参加くださいますよう宜しくお願い申し上げます。また皆さまとお会いできることを楽しみにしております。
*詳しくはコナともこ までお問い合わせ下さい。tands410@gmail.com
東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持の為に使われています。
カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。
和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
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