カナダ銀行(中央銀行)は13日、政策金利を1.0%引き上げ、2.5%にしたと発表した。1.0%は異例の引き上げで、1998年8月以来の最大引き上げ幅となる。新型コロナウイルス禍後の金融引き締めでは、G7(先進7カ国)では初めて。
中央銀行は、ロシアによるウクライナ侵攻と継続的なサプライチェーン問題が主な要因としながらも、カナダ国内の経済における需要超過が拡大要因と強調している。
13日の会見でカナダ銀行ティフ・マックレム総裁は「目標は経済にとってソフトランディング(軟着陸)でインフレ率を2%に戻すこと」と述べた。また、「高インフレが定着化することを防ぐために迅速に政策金利を引き上げることでそれが達成できる」と説明した。
5月の消費者物価指数(CPI)は7.7%で約40年ぶりの高い水準。しかし中央銀行は今後数カ月のうちに8%を超えると予測している。「インフレ率を目標値に戻すにはさらなる金利引き上げが必要と予想している」とマックレム氏。そうでなければ、経済にとっても、国民にとっても、さらに悪い事態に陥るという。
インフレが収まり始めるのは早くとも2022年後半で、2%目標になるのは2024年末ごろと予測している。
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