BC州で違法薬物過剰摂取による死亡者が1万人越え

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州検視局の発表によると、2022年前半期(1月1日から6月30日)までに違法薬物の過剰摂取で死亡した人が1,095人だったことがわかった。8月16日に予備データを発表した。検視結果次第ではさらに増える可能性があるという。

 今回の数字で、BC州が2016年4月に公衆衛生緊急事態を発令して以降で違法薬物過剰摂取による死亡者数の合計が1万人を超えた。

 報告書によると、過剰摂取に含まれる薬物は、ヘロイン、コカイン、MDMA、メタンフェタミン、不正なフェンタニルなどのストリートドラッグのほか、処方箋なしで入手または購入した薬物、もしくは処方薬とそれらの違法薬物の併用となっている。

 死亡者数が多いのは、バンクーバー、サレー、ビクトリアの人口密度が高い都市で、メトロバンクーバーで約60%を占めている。

 年齢、性別では30歳から59歳までの男性が多く、ほとんどは屋外ではなく室内で死亡している。

 リサ・ラポインテ局長は声明で「公衆衛生緊急事態が7年目となり、BC州では2016年4月以降、違法薬物によって1万人以上の命が失われ、7月も死亡者数は増え続けている」という事実を悲劇的と表現。「彼らは、さまざまな立場の男性、女性、若者で、同じ地域に住み、同じ職場で働き、同じスポーツチームでプレーしている人々。普通の生活を送っている人もいれば、困難に直面している人もいる。そうした仲間が至る所にある違法薬物の犠牲になっている」と述べている。

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