カナダ統計局は10月19日、9月の消費者物価指数を発表。インフレ率は前年同月比で6.9%上昇し、前月の7.0%からほとんど変わらず、エコノミストの予想6.7%を上回った。
これまでインフレ率上昇の大きな要因となっていたガソリン価格は前月比で7.4%下落。前年同月比では13.2%上昇したが、8月の22.1%より落ち着いた。ただブリティッシュ・コロンビア州のみ9月のガソリン価格は27.0%上昇となり、8月の17.7%を上回った。
一方で食料品価格は上昇を続けている。統計局によると、9月の食料品価格は前年同月比で11.4%上昇。1981年8月の11.9%上昇以来の高い伸びとなっている。中でも、食肉7.6%、乳製品9.7%、ベーカリー製品14.8%、生鮮野菜11.8%などが顕著だった。食料品価格上昇は2021年12月から10カ月連続。要因は、天候不順、肥料や天然ガスなどの重要な投入資材価格の上昇、およびロシアのウクライナ侵攻に起因する地政学的な不安定さと分析している。
価格変動が激しい食料品やガソリンなどを除いたコアインフレ率は5.4%で、8月の5.3%から上昇した。乗用車や家具などの価格が上昇していることが一因としている。
カナダ銀行は今月26日に政策金利を発表する。今年3月以降すでに5回金利を引き上げているが、多くのエコノミストが今回も0.5~0.75%引き上げるのではないかと予測している。現在の政策金利は3.25%。
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