フードバンク・カナダ(Food Banks Canada)は10月27日に年間レポートを発表、カナダ全体でフードバンクの利用率がこれまでにないほど上昇していることが分かった。今年3月の全国のフードバンクの利用回数は約150万回。前年同月に比べて15%増、新型コロナウイルス禍以前の2019年同月に比べると35%の増加となった。
特にブリティッシュ・コロンビア(BC)州での増加率は高く、前年同月比では全国平均を上回る25%を記録。利用回数は約163,000回だった。
同レポートは、利用増加の要因として、食料品価格や住宅価格の高騰、インフレなどを挙げている。またフードバンク利用者は約50万人だが、うち3分の1は子どもだったという。
フードバンクBCの事務局長Daniel Huang-Taylor氏はCBC電子版で、フードバンクの利用者層について、先住民や移民、難民、身体障害者のほか、学生の利用が増えていると話している。ブリティッシュコロンビア大学(UBC)スチューデントソサイエティの最近のレポートによると、学生用フードバンクの利用率は、パンデミック前に比べて約500%増加している。
しかし需要の増加に関わらず、寄付は減っている。冬はフードバンクにとって最も忙しい時期だが、特に今年は需要が激増すると見られ、Huang-Taylor氏はさまざまな解決法を探って利用者を支えると話している。
Food Bank Canada: https://hungercount.foodbankscanada.ca/
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