ブリティッシュ・コロンビア(BC)州はカナダで初めて、処方箋による避妊を無償化する。2月28日に発表したBC州政府の2023年度予算案に盛り込まれた。女性のほか、男性、トランスジェンダー、ノンバイナリーの人々が対象で、4月1日から実施される。
BC州の健康保険制度MSP(Medical Services Plan)でカバーされるのは、経口避妊薬(ピル)、皮下注射やインプラント、IUD、プランB(モーニング・アフターピル)。なお、精管切除(パイプカット)はすでにMSPでカバーされている。
無償での避妊については、4月はファミリードクターの処方箋を持って薬局へ行く必要がある。しかし、早ければ5月にも薬剤師の実施範囲が拡大される見込みで、それ以降は薬剤師から直接、処方箋を受け取ることができる。
一方で、薬局で市販されているコンドームは無償化の対象外となる。保健省では、将来的に避妊リングや経皮パッチなどの他の避妊方法の保険適用も視野に入れているが、現在のところは適用外となっている。
無償の避妊方法が利用できるのはMSPを持つBC州民で、年齢制限はない。BC州では現在、ピルは少なくとも年間240ドル、注射は年間180ドル、IUDは75~500ドルとなっている。
(記事 編集部)
合わせて読みたい関連記事