BCプレースで開催された3日間に及ぶ白熱のカナダセブンズは、女子はニュージーランド、男子はアルゼンチンの優勝で幕を閉じた。
3年ぶりの通常開催となったセブンズシリーズのバンクーバー大会「カナダセブンズ」。今年は女子も同時開催で例年以上の盛り上がりを見せた。
日本からは男女代表が参加。世界トップチームとバンクーバーでぶつかった。
日本女子代表は2勝も9位、男子は14位に
女子は初日こそ強豪にあたり2戦2敗と苦しい始まりとなったが、2日目にバンクーバー初勝利をあげると、3日目のトーナメント9位決定戦でもスペインに勝利し9位を確定した。
大会前にはベスト8入りを目指していたが一歩届かず。キャプテン平野優芽(#7)は、「なかなか厳しい戦いの中で自分たちのやりたいことがやらせてもらえず、いいところも見えたんですけど、強豪とはまだもうちょっと差があるなっていうのは、チームとして再認識することができました」と今大会を振り返った。目指してきた最後まで走るラグビーを実践できたことや負けても「気持ちを切り替えて9位に入れたことは良かったと思います」と前向きに捉えた。
プール戦でフランスに大差を付けられたことに対して鈴木貴士ヘッドコーチは「フィジカルがすごく強い部分があるのでそこでやられてしまって、自分たちの流れに引き戻すことができなかった」と振り返った。日本が目標にしている14分間走り続けるラグビーは実践することができたとポジティブに捉え、修正する部分は修正し次の大会につなげていきたいと語った。
男子はプール戦で3戦全敗するも3日目にチリに勝利して13位決定戦に進出。南アフリカに敗れ14位で今大会を終えた。
試合後ケレビ・ジョシュア(#20)はチームの中で選手全員が毎回目的を持って臨んでいて「今回もそれはできたと思います」と振り返った。自身は日本代表初参加でフランス戦ではトライを決め、「(出場が)初めてでちょっと緊張していたけど、みんなのサポートのおかげで力が出し切れたと思います」と笑顔を見せた。
サイモン・エイモーHCは「選手たちは7人制の経験が少ない中でワールドシリーズに参加して経験を積んで成長している」と評価。大会ごとに課題を持って取り組み、「選手たちの努力を誇りに思う」と語った。
男子の目標は2024年パリ五輪に出場するだけでなく上位に食い込むことと話し、そのためにワールドシリーズのトーナメント一つひとつの経験が大事になると先を見つめた。
ワールドシリーズはこの後、女子が2大会(香港、トゥールーズ)、男子が4大会(香港、シンガポール、トゥールーズ、ロンドン)で行われる。シリーズ最終得点で上位4チームがパリ五輪の切符を手にする。女子は、カナダセブンズに優勝したニュージーランドが早々と五輪行きを決めた。
カナダセブンズ結果
日本女子代表
プールB
日本 7-26 オーストラリア
日本 7-40 フランス
日本 17-12 スペイン
9位決定戦準決勝
日本 43-0 コロンビア
9位決定戦
日本 17-10 スペイン
日本男子代表
プールB
日本 12-31 アルゼンチン
日本 12-40 南アフリカ
日本 5-46 フランス
9位-16位決定戦準々決勝
日本 7-14 ウルグアイ
13位決定戦準決勝
日本 19-0 チリ
13位決定戦
日本 5-17 南アフリカ
カナダセブンズ結果
女子優勝ニュージーランド、2位オーストラリア、3位アメリカ
男子優勝アルゼンチン、2位フランス、3位オーストラリア
(取材 三島直美/写真・動画 斉藤光一)
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