カナダ統計局が3月21日に発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比5.2%増となり、市場予想の5.4%増を下回った。また1月の5.9%増よりもやや落ち着いた。食品や住宅ローン金利費用などが上昇した一方、エネルギー価格は下落した。
食品とエネルギーを除いたコアCPIは4.8%増、住宅ローン金利費用を除いた全項目は4.7%増だった。
2月のCPIが前月を下回った中で、食品価格は10.6%増と7カ月連続で2桁の上昇率となった。穀類や砂糖・菓子類、魚介類などが高騰。一方、非アルコール飲料や肉類、野菜などの上昇率は鈍化した。
穀類(+14.8%)、砂糖・菓子類(+6.0%)、魚介類・その他水産物(+7.4%)など、一部の食料品の価格が前年同月比で上昇。一方、前年同月比で価格上昇が鈍化した食料品も、非アルコール飲料(+11.1%)、肉類(+6.2%)、野菜・野菜調理品(+13.9%)、ベーカリー製品(+13.9%)など高い伸びを見せた。乳製品は、1月(+12.4%)に比べ、2月(+9.1%)は前年比で上昇幅が小さくなった。
エネルギー価格は0.6%減と2021年1月以来のマイナスとなった。ガソリン価格の4.7%減がけん引し、2021年1月以来の前年比減となった。ガソリン価格の前年比減は、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻時に価格が急騰し始めたことも影響している。
住宅にかかる費用は6.1%増と3カ月連続で伸びが鈍化。逆に住宅ローン金利費用は23.9%増と1982年7月以降で最も速いペースで上昇し、金利上昇の影響を受けた。
州別では、ブリティッシュ・コロンビア州以外の州で前月を下回った。
(記事 編集部)
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