さくらデイズ・ジャパンフェアが4月15、16日、バンデューセン植物園で開催された。あいにくの雨模様だったが、多くの人が訪れ、見頃を迎えた桜を愛でながら、日本を楽しむ2日間となった。
バンクーバー桜まつり(Vancouver Cherry Blossom Festival:VCF)の一環として毎年開催されるジャパンフェアは、バンクーバーにいながら日本のフードや文化を楽しめるのが魅力と毎年大人気。すっかりバンクーバーの春の風物詩となっている。
今年もフードや出店などが植物園内に並び、1日では回り切れないほどのイベントが目白押し。2日間で約9,000人が訪れ、雨など気にせず楽しむ人々の姿が見られた。
バンクーバーになくてはならないイベントに
鏡割りやティーセレモニーに参加した在バンクーバー日本国総領事館・丸山浩平総領事は今年が初参加。バンクーバーで桜の木が大切にされていることが日加の友好協力関係の象徴だと思うと同時に、「国境を越えた友情協力関係が大きな意味を持つ今、こういうすばらしいフェスティバルがバンクーバーで開催され、多くの人が来ていることをうれしく思います」と語った。
VCFの発起人リンダ・ポールさんは、「カナダ人の私が始めたからこそ、私にとって毎回新しい日本を発見できるという視点でフェスティバルを開催できているのが成功の秘訣かもしれないですね」と笑った。
「日本から来た人から見れば当たり前のことも、私には常に新鮮な感じがあります。それが魅力ですね。ジャパンフェアはもうバンクーバー桜まつりにはなくてはならないベントです」とその魅力を語った。
第1回は2009年、新型コロナでの中止も乗り越え新しい局面へ
ジャパンフェアが始まったのは2009年。当初はイベントや参加ベンダーも少なかったが、回を重ねるごとに多くなり、規模も大きくなった。
第1回からジャパンフェア実行委員会委員長を務めている塚本隆志さんによると、今年で第13回になるという。バンクーバー・オリンピック/パラリンピック開催の時と新型コロナウイルス感染拡大の時にそれぞれ中止となり、1回はオンラインでの開催となった。
紆余曲折をへてここまで来たジャパンフェア。塚本さんは「一番私がうれしいのは(ジャパンフェアが)バンクーバーでなくてはならないイベントになったということですよね」と語った。
その魅力はやはり日本のフードや文化を体験できることと言う。またその他にも、バンクーバーだけでなく、先月行われたWBCでの日本代表の活躍、観戦していた日本人ファンの行動など、世界で発信されている日本人の気質そのものが受け入れられていることも人気の理由の一つではと見ている。
ジャパンフェアでも、「日本人とはこういうマインドを持っているんだということも(文化やフードの魅力と一緒に)伝えていければなと思っています」
そして継続的に開催できるように、これまではボランティアだけで運営していた2日間を昨年の混乱した経験を踏まえて今年から一部を運営会社に任せるなどの改革も試みた。毎回支えてくれているボランティアへの感謝の気持ちは誰よりも強い。ただ規模が大きくなっても継続できるように改革も必要だと感じている。
1年を通して準備するジャパンフェア。毎年大変だと笑う。それでも「これからも楽しみにしてくれている皆さんの期待を裏切らないように、続けていける最善の方法を模索しながら、開催できるようにしていきたいと思います」と語った。
その他の写真は随時インスタグラムに掲載予定。https://www.instagram.com/jpncantoday/
(動画 斉藤光一/記事 三島直美)
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