カナダ統計局が4月18日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比4.3%の上昇で、2021年8月の4.1%以来の低い上昇率となったと報告した。住宅ローンの金利負担が大幅に上昇した一方、エネルギー価格の下落が物価上昇を抑えた。
食品とエネルギーを除いた物価は、2月の4.8%から3月は前年比4.5%増となり、住宅ローン金利負担を除く全項目CPIは2月の4.7%から3月は3.6%増と、いずれもやや鈍化した。
住宅購入者の買い替え費用は、住宅市場の全般的な冷え込みを反映して、2月の3.3%に対し3月は1.7%増と減速傾向が続いている。
一方、住宅ローンの金利負担は、2月は23.9%だったのに比べ3月は26.4%で、より速いペースで上昇している。これは、国民がより高い金利で住宅ローンの更新や開始したためで、過去1年間で最大の上昇率となったと報告している。
食品の価格は依然として高い上昇率だが、2月の10.6%に比べ、3月は9.7%で上昇幅がやや小さくなった。カナダ統計局は生鮮青果物の価格低下が主な要因と分析。生鮮果実の価格は、2月は10.5%上昇したが、3月は7.1%にとどまった。また、生鮮野菜の価格も、2月の13.4%に比べ、3月は10.8%上昇に抑えられた。
地域別では、全ての州で価格の上昇ペースが鈍化した。
カナダ銀行は4月に発表した政策金利を前回の発表に続いて据え置いている。
(記事 編集部)
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