カナダ中央銀行は6月7日、政策金利を0.25%引き上げ4.75%とした。中央銀行が政策金利を引き上げるのは今年1月以来。2022年3月から続いた金利の引き上げは、今年2月から「休止」状態だった。
カナダ銀行は経済について「2023年第1四半期のカナダ経済は予想以上に好調で、GDP(国内総生産)成長率は3.1%となった。人口増加による押し上げを考慮しても、消費の伸びは驚くほど強く広範囲に及んでいる」と分析。
インフレ率については、4月は4.4%と10カ月ぶりに上昇し、エネルギーコストが下がったにも関わらず、幅広い商品とサービスの価格が予想を上回ったと説明。
そのため、金融政策が需要と供給のバランスを取り戻すために十分な制限を果たしていないとの見解から、インフレ率を持続的に目標の2%に戻すために、政策金利の引き上げを決定したと説明した。
また、引き続きインフレ率に注視し、過剰需要、インフレ期待、賃金の伸び、企業の価格動向の変化がインフレ目標の達成と整合的かどうかを評価する予定としている。
中央銀行の政策金利引き上げは、すでに影響を及ぼしている。カナダの大手銀行は、中央銀行の決定から数時間のうちに、政策金利の引き上げに合わせ、プライム貸付金利を6.95%に引き上げた。
カナダ銀行の次の発表は7月12日。
(記事 編集部)
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