BC州の港湾労働者スト続く、カナダ経済に懸念

バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today
バンクーバー市ウォーターフロントにあるカナダ最大の貨物港バンクーバー港。Photo by Japan Canada Today

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の港湾労働者のストライキが続き、カナダ経済への影響が懸念されている。

 約7,400人がストライキに入ったのは7月1日。港湾労働者組合(International Longshore and Warehouse Union:ILWU)と雇用者団体(B.C. Maritime Employers Association:BCMEA)の間で、賃金や請け負い、自動化などについての労使交渉が行き詰まっている。7月6日にはILWUメンバーがデモを行い、BCMEAに対し、調停のテーブルに戻るよう呼びかけた。

 ストにより影響を受けているのはBC州内約30の港。カナダで最大の取扱量を誇るバンクーバー港もそのひとつ。同港はカナダとアジア太平洋地域を結ぶゲートウェイとして、年間1億4,200万トンの貨物を扱っている。またBCMEAによると、同協会加盟のターミナルは、2020年度のカナダ貿易品の16%を扱っており、GDPの27億ドルを占めている。

 ストライキが長引けばBC州だけではなく、カナダ全体の経済に大きな影響が出ると懸念する経済界からは、カナダ政府に対して政府の介入を要請しているが、シームス・オレガン労働担当大臣は「両者が交渉で解決することがベスト」として介入には消極的な発言をしている。

(記事 編集部)

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