カナダ銀行、政策金利を5%に据え置き

 カナダ中銀銀行は9月6日、翌日物金利を5%に据え置くと発表した。今年7月12日に0.25%引き上げ、5%とした。2022年3月以降、中央銀行の金利を引き上げは10回を数える。

 中央銀行は、「カナダ経済は物価上昇圧力を和らげるために必要な、より弱い成長時期に入った。2023年第2四半期の経済成長は急減速し、生産高は年率0.2%減少。これは、消費の伸びが著しく鈍化し、住宅活動が低下したことに加え、国内の多くの地域で発生した山火事の影響を反映したもの」と報告した。

 「金利上昇の影響が幅広い借り手の支出を抑制したため、世帯クレジットの伸びが鈍化。一方で第2四半期の最終内需は、政府支出と企業投資の押し上げに支えられ1%増加した。労働市場の逼迫は緩やかに緩和し続けている。しかし、賃金の伸びは4%から5%程度にとどまっている」としている。

 今後も、「過剰需要の推移、インフレ期待、賃金上昇率、企業の価格決定行動が2%のインフレ目標達成と整合的かどうかを評価する」とし、中央銀行は、「カナダ国民のために物価の安定を回復させるというコミットメントに断固とした姿勢を崩さない」と必要であれば、今後も金利引き上げがあることを示唆した。

(記事 編集部)

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