今年1月1日に起きた能登半島地震で被災した人々を支援するためのチャリティイベント「Noto Night」が2月17日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バーナビー市の日系文化センター・博物館で開催された。
イベントでは、ちび太鼓、ルーク&ゼーン(シークアム・ミュージック・クラブ)、フェリーチェ合唱団、天晴よさこいバンクーバーなどを含む7組のグループによる多彩なパフォーマンスが披露され、会場は多くの人で賑わった。
「一時的な支援ではなく長いスパンで支援していきたい」主催者渡辺雅之さん
渡辺雅之さんは石川県に12年間住んでいたと言う。「Noto Night」企画から開催までの経緯と被災者への思いを聞くと、「元日に地震が起き、流れてくるニュースを見ると全て私が訪れたことがある場所でした。心がとても痛み、何かできることができないかという思いがこみ上げました」と語った。
今回のイベント開催には平居幹さんの協力があったと話す。「平居幹さんは2016年の熊本地震が起きた時に同じように日系文化センターでチャリティイベントを開催されました。彼から石川県のために行動を起こそうとお誘いを受けて、この度Noto Nightの開催に至りました」
最近カナダでは能登半島地震についてのニュースが出なくなったことを危惧している。「復興作業は長い道のりになります。一時的な支援ではなく長いスパンで支援していきたいです。そしてこのイベントのように色々なことに関心をもっている人たちが一致団結することで、被災地の皆さんにエネルギーを送りたいという望みがあります」
今回のイベント開催で最も大変だったのは準備期間が3週間しかなかったこと。「イベントの内容を決めて色々な方々にお声をかけました。参加したいけど予定が合わずメンバーが集まらない、また参加するとなると急きょリハーサルをしなければならないのでパフォーマーの皆さんにはご迷惑をおかけしました」
ただ「皆さん本当に喜んで参加してくださり、準備期間が短かった割にはスムーズに開催することができました。日系文化センターとボランティアの皆さんにもご協力していただき心から感謝いたします」と穏やかに答えた。
共催者平居幹さん「人々が助け合うことが一番の望み」
渡辺さんが「Noto Night」を企画するきっかけを作った共催者の平居さんは、「元日に地震のニュースを見て本当に悲しかったです。地震、津波、火事の3つが揃ってしまいました。こういったチャリティイベントを開催することで、みんなの気持ちが一緒になれます。人々が助け合うことが僕の一番の望みです。ここ最近世界中で悲しいニュースであふれています。人々は本当に仲良くなるべきです」と強く思いを語った。
この日来場していた男性は、「私は日本が大好きです。輪島市に行ったことがあり、とても良い思い出です。被災地の皆さん、復興に向けて本当にがんばっていると思います。ここからエールを送りたいです」とイベント参加への気持ちを語った。
イベント開催中はもちろん、終了後もインターネットからの募金や一部マッチング寄付もあり、合計約16,500ドルの寄付金が集まった。全額が在バンクーバー日本国総領事館を通して被災地域に寄付される。
(取材/写真 古川紋)
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