先住民男性のデイル・カルヴァーさんが2017年に死亡した事件について、検察は4月5日、殺人の疑いが持たれていたプリンス・ジョージRCMP(連邦警察)の警察官2人への刑事訴訟を停止すると発表した。
カルヴァーさんは2017年7月18日、プリンス・ジョージ市ダウンタウンで、怪しげな男が車を覗き込んでいるとの通報を受けた警察ともみ合いになった。ポール・セントマリー巡査とジャン・フランソワ・マネット巡査は殴る蹴るなどしたという。29分後にカルヴァーさんは死亡した。
死因については当初、鈍器外傷とみられていたが病理学者はメタンフェタミンの常用による心臓発作と断定した。B.C. Prosecution Serviceは声明にて、警察とのもみ合いが彼の体調を悪化させたものの、カルヴァーさんはいつこのような死を迎えてもおかしくない状態だったとし、さらに彼の体に致命的な損傷はなかったとした。
これを受けて検察は警察官2人への刑事訴訟を停止した。1年以内に再開されなければ中止とみなされる。一方で、カルヴァーさんの家族や支援者、市民団体などからは非難と抗議の声が上がっている。
(記事 編集部)
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