今季の日本人対決が早くもバンクーバーで実現した。ホワイトキャップスGK高丘陽平とLAギャラクシーDF吉田麻也、山根視来がBCプレースで対決。MLS西カンファレンス1位、2位が激突した好カードで日本人選手3人が活躍した一戦は、ギャラクシーに軍配が上がった。
4月13日(BCプレース:25,026)
ホワイトキャップス 1-3 LAギャラクシー
先制点はLA。前半を0-0で終え迎えた後半、56分にJoveljicが決め0-1。ホワイトキャップスは再三のチャンスを作るも得点につながらず。しかし77分にようやくWhiteが4度目の正直でゴールして同点に追いついた。しかし、その後LAが2点を追加。シュート数では上回ったホワイトキャップスだったがゴールが遠い一戦となった。
高丘は悔しい黒星、吉田・山根に嫌な仕事をされた
前節で西カンファレンス首位に躍り出たホワイトキャップスは、2位のLAギャラクシーをBCプレースに迎えての一戦となった。まだまだシーズン序盤とはいえ、西カンファレンストップ対決に、日本人3選手も気合十分だった。
高丘は「1位、2位対決というところで、大事な試合でしたけど、勝ち点3を取れなくて悔しいです」と試合後に語った。
日本人2人が相手チームにいたことを意識したかという問いには、「もちろん多少はしますし、やっぱり(2人とも)クオリティのある選手で経験もありますし、チームの中で向こうのディフェンスラインが安定していたのは、彼らが力を発揮していたからだと思います」とDF吉田、山根のプレーを評価した。
また吉田、山根が直接得点に絡むことはなかったが、「ディフェンスだけではなくて、攻撃の部分でも試合を作ってましたし、うまくタメを作れてたと思うので、そういった意味では嫌な仕事をされたなと思います」とも語った。
高丘にとって3失点はレギュラーシーズン今季初。すでに無失点試合を2回達成しているだけに、注目の一戦で今季最多失点は悔しい黒星となった。
日本人対決より、1、2位での激突を意識
山根は「(高丘は)もともと知っている選手なので、そこは意識しますけど、それよりもやっぱり1位、2位対決。僕たちの方が1試合多かったので、ここでなんとしても勝ち点3を取ってひっくり返したいという思いがありました」と高丘との直接対決より、チームの勝ち点3にこだわった。「自分の仕事を集中しようっていう今日はそういう思いが強かったですね」。
チームとしても、「それぞれがやることをもう1回やろうっていうゲームだったので、試合前に与えられた自分の仕事っていうのを今日は徹底するっていうのはチームみんながしっかりできたゲームだったかなと思います」。
吉田は「1位対決だったんで絶対勝ちたかったですし」とやはり首位奪還を一番にあげた。「試合は前半から、多分今までで一番いい形で試合運びができたんじゃないかなと。戦術的な準備もしっかりできてたんで、それを練習でやったことを試合に落とし込めてたなという印象です」と振り返った。
ホワイトキャップスの印象について、吉田も山根も「守備が固い」「失点が少ない」印象と守備をあげた。
山根は「高丘選手の牙城を崩さなければいけないなとは思ってました」と語り、吉田は3得点に「後半に1-1 になって流れを持っていかれそうになった時に、また自分たちが(流れを)引き戻したのはよかったなと思います」とホワイトキャップスのディフェンスを崩した攻撃を勝因に挙げた。
次に両チームが対戦するのは9月21日、ロサンゼルス。山根は「こういう日本じゃないところで、日本人の選手と一緒に高め合っていけるっていうのはすごくすばらしいことだと思うので、また次も楽しみにしてます」と語った。
5月・6月のホームゲーム(https://www.whitecapsfc.com/)
5月4日(土)7:30pm オースティンFC戦
5月25日(土)7:30pm インテルマイアミFC戦
6月1日(土)7:30pm コロラド・ラピッズ戦
6月29日(土)7:30pm セントルイスシティSC戦
(取材 三島直美/写真 斉藤光一)
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