カナダ3月のインフレ率は2.9%、カナダ銀行は金利据え置き

 カナダ統計局が4月16日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で2.9%上昇し、2月の2.8%を上回った。ガソリン価格や住宅関連価格の上昇が大きく影響した。

 ガソリン価格は2月の0.8%から大きく上昇し、3月は4.5%だった。

 住宅関連価格は住宅ローン金利と家賃の指数が全品目CPIの前年比上昇に最も影響した。3月は前年同月比6.5%上昇し、2月と同率。住宅ローン金利は2月の26.3%に続き、3月は25.4%上昇。家賃は2月の8.2%に続き、3月は8.5%上昇した。

 食料品は一時より上昇率は抑えられたものの3月も3%上昇。前月は3.3%だった。

 カナダ中央銀行は4月10日、翌日物金利を5%に据え置くと発表した。声明では、「2月のCPIインフレ率は2.8%に鈍化し、物価上昇圧力が緩和して財・サービス全般に及んでいる。ただ、賃貸料と住宅ローン金利の上昇に牽引され、住宅価格インフレ率は依然として非常に高い。3.5%前後で推移していたコア・インフレ率は2月は3%強に鈍化し、下降傾向を示唆している。カナダ銀行は、今年前半のインフレ率は3%付近で推移し、後半は2.5%を下回り、2025年にはインフレ目標2%に達すると予想している」と発表した。

 またインフレ率の下降傾向が持続するかを注視するとも説明。4月のインフレ率次第では次回6月の発表で金利の引き下げもあるのではないかとの予想も出ている。

(記事 編集部)

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