2024年5月11日、Unitarian Church of Vancouverにおいてさくらシンガーズの定期演奏会が開催された。
さくらシンガーズは1970年にルース鈴木先生により創設、今年で54周年を数えることとなる。2021年に他界した鈴木先生の遺志を継ぎ、現在は中堀忠一氏が総指揮、音楽監督として団を率いている。
コンサートは2部5演目のプログラムで進行。
第1部は最初に団員全員による混声合唱『四季を歌う』からスタート。「春がきた」「赤とんぼ」など、日本の美しい四季それぞれの情景を歌った懐かしい曲ばかりの組曲で観客をさくらシンガーズの世界に引き込む。
続いては、このコンサートの伴奏を務めるピアニストの早借星良氏によるピアノ独奏、そしてピアノとゲストIsaac Zee氏のヴァイオリンとのデュオ。息の合った若い2人のフレッシュな演奏に魅了された。
第1部最後は再度、全員による混声合唱。「花は咲く」「麦の唄」「翼をください」の新旧人気の合唱曲3曲で、『四季を歌う』とはまた違った合唱の表情を見せる。
第2部は女性団員8名による女声アンサンブル3曲。
2曲目には男性団員2人がギター伴奏に加わり、少人数で美しいハーモニーを響かせた。
そして第2部を締めくくるのは、世界中で大人気のスタジオジブリのアニメ映画から「風になる」など4曲をメドレーで。
子供達に大人気の『となりのトトロ』からの「さんぽ」では2階席からも小さな子供が身体でリズムを取る楽しげな様子が見られた。
アンコールは汽車がどんどんスピードを上げていく様を楽しく歌った「汽車3部作」と、アカペラで「故郷」を。
どちらも観客にも馴染みの深い曲なので「一緒に口ずさんでいました」という声がたくさん聞かれた。
全曲を通して子供からお年寄りまで様々な年代層が楽しめるバラエティ豊かな曲構成により、初夏の爽やかな気候の中、さくらシンガーズのコンサートは和やかな雰囲気のまま幕を閉じた。
(寄稿 早風美樹/写真 斉藤光一・日加トゥデイ)
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