ゼニガタアザラシの赤ちゃんが今年初めて救助される

バンクーバー水族館・海洋哺乳類救助協会に救助され、ネルソンと名付けられたアザラシの赤ちゃん。Photo provided by Vancouver Aquarium Website
バンクーバー水族館・海洋哺乳類救助協会に救助され、ネルソンと名付けられたアザラシの赤ちゃん。Photo provided by Vancouver Aquarium Website

 ゼニガタアザラシの出産シーズンを迎え、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州沿岸で地元のレスキュー団体による救出活動が今年初めて行われた。

 バンクーバー水族館・海洋哺乳類救助協会(Vancouver Aquarium Marine Mammal Rescue Society:VAMMR)は5月27日、バンクーバー市郊外ホワイトロック市の防波堤で、岩に挟まれて動けなくなった赤ちゃんアザラシを救助した。ネルソンと名付けられたアザラシは生後数日で、脱水症状と低体重の状態で見つかった。周囲には大人のアザラシはいなかった。近づくのが難しい防波堤だったため、地元企業がボートを出して救助活動をサポートしたという。

 5月28日にはノースバンクーバー市のモスキートクリーク・マリーナで、別の赤ちゃんアザラシが溺れそうになっているのが発見された。ガスタブと名付けられたこの未熟児のアザラシは生後数時間と見られ、胎盤が付いたままだった。近くに母親の姿は見られなかったという。

 2匹はいずれも現在リハビリを受けている。VAMMRは年間100匹以上の動物を救出しているが、80%がリハビリ後に自然に帰されるという。

 VAMMRによるとゼニガタアザラシの赤ちゃんは、1匹だけでいても救助が必要ではない場合もあるという。状況を把握するためにも、自分たちで救助するのではなく専門家に連絡することが大切だとしている。

 ゼニガタアザラシの赤ちゃんを見かけた場合は、VAMMR(604−258−7325)へ。そのほかの動物の場合はカナダ漁業海洋省(1−800−465−4336)でも受け付ける。

(記事 編集部)

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