カナダ中央銀行は6月5日に0.25%金利を引き下げ4.75%とした。中央銀行の金利引き下げは2020年3月以降初めて。
これまでインフレ抑制のために金利引き上げを実施してきた中央銀行が今回の引き下げに舵を切った見解を6月19日に公表。
7月に金利を引き下げることも検討していたが、「コアインフレ率が4カ月連続で下がり、指標が下降傾向の継続を示唆していることから、政策金利の1回目の引き下げを正当化するのに十分な進展があったとの見方で一致。このため理事会は今回の会合で政策金利を25ベーシスポイント引き下げ、4.75%とすることを決定した」と説明している。
ただ6月25日に発表された5月のインフレ率は2.9%で、前年同月比で4月2.7%より上昇した。
中央銀行は声明の中で「インフレ見通しに対するリスクは残っている。コアインフレ率の推移を注意深く見守っており、特に経済の需給バランス、インフレ期待、賃金上昇、企業の価格設定行動に引き続き注目している」とし、「政策金利をさらに引き下げるタイミングは、今後発表されるデータと、それが将来のインフレ経路に与える影響による」と説明していた。
中央銀行の次の発表は7月24日。
(記事 編集部)
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