ラグーンを脱出したシャチ、バンクーバー島西海岸で目撃情報

 今年4月にラグーン(外海から隔てられた水深の浅い場所)から脱出したシャチが、5月10日以降、行方がわからなくなっているという。

 このシャチは、kwiisahi?is(クイザヘイエス、勇敢な小さなハンターの意)と名付けられた2歳のメスで、バンクーバー島ゼバロスのラグーンから出られなくなっているのを発見された。地元先住民や研究者、カナダ漁業海洋省が、さまざまな方法で救出を試みたが最後は自力で脱出した。

 海洋生物学者のチームBay Cetologyは7月4日の声明で、クイザヘイエスが8週間に渡り目撃されていないと明らかにした。クイザヘイエスの祖母、叔母など、血縁関係を持つシャチのグループを含め複数のグループが目撃されているが、その中にクイザヘイエスはいないという。

 ゼバロスで救助活動にあたったBay Cetologyのジャレッド・タワーズ事務局長は、「クイザヘイエスは、大叔母のグループなど、ここ数カ月間に目撃されていないグループに参加している可能性がある」とし、5月中旬に別のグループに入ったか、または最後に目撃されたエスペランザ入江から移動したと推測している。クイザヘイエスの体調や海へ戻ってからの狩猟への意欲などから、5月末より前に死亡したとは考えにくいと話していた。

 ところが6日にタワーズ事務局長はグローバルニュースの取材に、100%確実ではないが受け取った5日に撮影されたとされる動画に映っている若いシャチはクイザヘイエスの可能性が高いと話した。バンクーバー島西海岸のフレンドリー・コーブで目撃されたという。

(記事 編集部)

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