世界的システム障害、BC州でも病院やフライトに影響

 サイバーセキュリティ企業クラウドストライクのセキュリティソフトによって、7月19日、マイクロソフトのウインドウズに不具合が生じ、世界的なシステム障害が発生した。これにより、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州でもさまざまな混乱が生じた。

 BC州エイドリアン・ディクス保健大臣は、州内5万台の機器(うち3万台以上がバンクーバーコースタル保健区域とフレイザー保健区域)が影響を受けたと話した。病院のスタッフは手術のスケジュール、ラボ、食事のオーダーといった情報を、オンラインで記録できず、紙とペンで行う状況だったという。

 デイビッド・イービー州首相は緊急事態マネジメントや気候対策プログラムには影響が出ていないと説明し、山火事の危険が迫っている現状では不幸中の幸いだと述べた。

 また911(救急・消防)をはじめRCMPやバンクーバー市警察など、州内の警察組織にも影響は出ていない。カナダ銀行協会は状況を調査しているという。

 今回の事態に大きく影響を受けたのはアメリカの航空会社。ユナイテッド航空やアメリカン航空などでは膨大な欠航と遅延が発生している。オンタリオ州トロント市を拠点とするポーター航空も7月19日午後3時まで全便を欠航した。

 バンクーバー空港(YVR)によると、アメリカの税関・国境取締局でも多大な問題が生じ、YVR発アメリカ行きの便が影響を受けたという。

合わせて読みたい関連記事