カナダの貨物鉄道が全面運休する可能性が出てきた。鉄道会社カナディアン・ナショナル・レールウェイ・カンパニー(CN)と労働組合チームスターズ・カナダ・レール・コンフェレンス(TCRC)の労使交渉が難航している。早ければ、8月22日にも、会社側のロックアウト(施設封鎖)か、労働組合のストライキが実施される可能性があるという。
全面運休すれば、生産者から国内消費者に届かないだけではなく、海外へ輸出する港に送られない事態や、海外から港に届いた製品がカナダ国内に行き渡らない事態が発生する。
農業、自動車、製造業、建設業など、1日約10億ドルの物資を運ぶ鉄道が停止すれば、カナダ経済の大部分に影響が及ぶとして業界団体が警告。カナダ政府に介入を要請したが、政府がこれを拒否し、両者に解決する責任があり、交渉を続けて解決するようCN側に書簡を送っていることが8月15日に分かった。
カナダの鉄道会社はCNとカナディアン・パシフィック・カンザスシティ・レールウェイ・カンパニー(CPKC)で、労働組合のTCRCは2社で働く約1万人の会員を持つ。
CNは合意に至らなければ、8月22日午前0時1分(東部標準時)に施設封鎖を開始と発表、労働組合はストライキ決行72時間前に通告すると発表している。
(記事 編集部)
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