ラグビーのパシフィック・ネイションズ・カップ、カナダ対日本の試合が8月25日、バンクーバー市BCプレースで行われた。
カナダは世界ランク21位、日本は14位。カナダは2023年に開催されたワールドカップへの出場を逃しており、再建に向けて若い選手を中心としたチームで臨んだ。
試合は28-55で日本が圧勝。日本が前半5トライを決めたのに対し、カナダは1トライしか取れず7-38と圧倒される点差だったが、後半に3トライを決め、次の試合へつながる内容となった。
試合後、カナダのKingsley Jonesヘッドコーチは「若いチームだが80分間よく戦ったと思う」と語った。今回がカナダ代表にとって再建の第1歩だという。特にMcMullin兄弟、Fryerの名前をあげ、「まだ21歳でこれからが楽しみな選手」と評価した。日本については「正確なラグビーが特長」と語り、最初の20分は「ボールのスピードも効果的で、大きな波がやってくるような攻撃だった」と振り返った。カナダにとって日本との対戦は「大きな教訓になったと思う」と語った。
1トライを決めたTalon McMullinは「最初の20分をもっとエンジンをあげていかないといけない」と反省した。スタートダッシュが遅いカナダに畳みかけるようにトライを決めた日本との対照的な試合運びを振り返った。
一方、日本代表エディー・ジョーンズHCはカナダについて、Kingsley Jonesヘッドコーチとは友人と語り、「カナダの良いところはセカンドハーフで見せたように個性が強いところ。あきらめずに最後まで戦う姿勢を見せてきた。チームを再建している時に強い個性で戦ってくる選手がいるとチームは良くなるチャンスも高くなっていく。まだ再建は始まったばかりでこれから良いチームになっていくのではないかと思う」と評価した。
日本代表立川理道主将は「フィジカルを前面に出してくるチームだったと思いますし、その中で前半は日本代表は上手く戦えたのかなと思います」と振り返った。「自分たちがペースを取れないときはカナダのフィジカルを前面に出したプレーで止められてしまったので、そこはカナダの強みだと思います。そこを分析して臨んだ結果が(日本代表の)今日の結果だと思います」と語った。
パシフィック・ネイションズ・カップ2024は6カ国が参加。プールAのフィジー、サモア、トンガ、プールBのアメリカ、カナダ、日本に分かれ、各上位2チームが準決勝へ、最下位チームは5、6位決定戦へまわる。プール戦は各地域で行い、準決勝以上と5・6位決定戦は日本で行われる。
プール戦は、カナダは8月31日にロサンゼルスで、日本は9月7日に熊谷市で、アメリカと対戦する。



(取材 三島直美/写真 斉藤光一)
合わせて読みたい関連記事