新しいバンクーバー美術館の建設費用が当初の50%増に

 バンクーバー・ダウンタウンに新しく建設中のバンクーバー美術館の建築予算が、当初の4億ドルから50%増の6億ドルとなる見込みだという。美術館CEOアンソニー・キエンドル氏が8月29日の声明で明らかにした。カナダ全国で起きているあらゆる建設費用の高騰が原因だという。

 同美術館は、キャンビー・ストリートとウエスト・ジョージア・ストリートに新しい建物を建設中で、2028年に移転・オープンを予定していた。しかし、今回のコスト増加にともない、デザインの修正や工事の縮小を余儀なくされているという。工事はすでに始まっているが、現在のところ明確な完成までの日程は定まっていない。

 キエンドル氏によると、この4年でカナダでの建設費用は60%も上昇。中でもスチールや機械、電気系統の工事費用が上がっているという。

 資金集めについてキエンドル氏は現時点で3億5,000万ドルを調達しているとしている。大部分が個人からの寄付で、37パーセントが政府による補助だという。今後、クリエイティブな資金集めとして庭園の命名権などを検討している。

 連邦政府は同美術館に3,000万ドルを支援したとの声明を発表した。政府は予算増を引き起こしている世界的な状況を認識しているとし、今後もこうした状況に注意していくと話している。

(記事 編集部)

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