バンクーバー朝日元選手、上西ケイさん死去

誕生祝いの大きなケーキの前で微笑む上西ケイさん。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today
誕生祝いの大きなケーキの前で微笑む上西ケイさん。2024年1月7日、日系文化センター・博物館。Photo by ©Koichi Saito/Japan Canada Today

 戦前にバンクーバーで人気を博した日系人野球チーム「朝日」の元選手、上西功一(かみにし・こういち)さんが9月28日に死去した。102歳だった。

 家族によると、ブリティッシュ・コロンビア州カムループス市の自宅で、長男エド・カミニシさん、長女ジョイス・シモクラさんら家族に囲まれて静かに最後を迎えたという。

 ケイ・カミニシとして親しまれた上西さんは、朝日には17歳で入団。「初めてユニフォームをもらった時は寝る時にユニフォームを抱いて、うれしくて眠れなかった」といつも話していた。

 2003年、朝日がカナダ野球殿堂入りをしたことをきっかけに朝日が知られることになり、上西さんも元朝日選手として朝日の顔として活躍した。

 2015年、「新朝日」が誕生すると、子どもたちが再び「Asahi」を付けたユニフォームを着て野球をする姿に「日系人だけでなく、色々な人種の子どもたちが一緒に野球をするのはうれしいですね」と語っていた。

 1922年1月11日、バンクーバー市生まれ。今年1月11日にはバンクーバー市が同日を「The Vancouver Asahi Day」と設定。今年9月2日にAsahi Baseball Associationが主催するレガシーゲームに出席。公の場に姿を見せたのはそれが最後となった。

 家族によると、葬儀は近親者のみで行い、後日カムループス市でお別れ会を行う予定。

(記事 三島直美)