メトロバンクーバー市長会議、次期政権に公共交通機関支援を呼びかけ

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州メトロバンクーバー市長会議は10月11日、BC州議会議員選挙に向けた投票ガイドを発表、公共交通機関に対する各政党のスタンスについてまとめた。

 今年7月、メトロバンクーバーの公共交通機関を運営するトランスリンクは、毎年6億ドルの資金不足が生じていると報告。現在はBC州政府の緊急支援によって継続できているが、支援は2025年末で終了する。新たな資金調達モデルを形成しなければ、2025年末には大幅なサービス削減をせざるを得ないと述べた。

 具体的な削減内容については、バス運行の半減、夜行バス運行のほぼ全面停止、スカイトレインとシーバスの30%削減、ハンディダートのサービス減少を挙げている。また、ウエストコースト・エクスプレス運行終了の可能性もあるとした。トランスリンクCEOケヴィン・クィン氏は、サービス削減の影響は公共交通機関利用者だけにとどまらないとし、交通渋滞は20%悪化すると予測している。

 これを受けて、市長会議は8月に主要政党に意見書を送付。次期政権は、公共交通機関の資金調達モデルを見直し、トランスリンクの「アクセス・フォー・エブリワン」計画を支援するべきだと述べた。

 投票ガイドでは、BC新民主党(NDP)は34億ドルの「アクセス・フォー・エブリワン」計画を支援するとしているが、新たな資金創設の予定はないとしている。BCグリーン党は交通機関のメンテナンスとサービス拡充に10億ドル以上を充てる。BC保守党は現行の資金調達モデルを改善しサービス拡充を支援するとしているが新たな資金創設はないとしている。

(記事 編集部)

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