バンクーバー・ホワイトキャップスは10月13日、ホームで今季のレギュラーシーズン最終戦を迎えた。BCプレースには3万人を超すファンが詰めかけ、大声援を送った。
10月13日(BCプレース:30,303)
バンクーバー・ホワイトキャップス 1-2 LAFC
開始早々に1点を先取されたホワイトキャップスだったが、前半はこれ以降LAFCの攻撃をシャットアウトして0-1で折り返した。後半に入ると反撃に転じる。63分にはBlackmon(DF)が合わせてゴールしたが、記録は相手のオウンゴールで同点に追いついた。その後も猛攻が続いたが追加点を奪えず、アディショナルタイムにゴールを許し、ホームで3連敗となった。
キャップスが負ける試合ではなかった
Sartini監督は勝てなかったストレスを試合後の会見で隠そうとはしなかった。「フラストレーションがたまる試合だった」と振り返った。試合終了間際で与えた得点、何度も作った好機で決めきれなかったシュート、試合早々の失点、どれも納得がいかない様子だった。ただ、そのストレスは選手に対してというよりは自身へ向けたもののようだった。「今日はすごくいい試合だった。選手たちはよくやった。我々が負ける試合ではなかった」と語った。
最初の失点は試合開始わずか1分。LAFCのBoguszが目の前にいたキャップスのUtvik(DF)をかわすように蹴り上げたボールはGK高丘の頭上を越え、ゆっくりとした弧を描いてネットのギリギリに吸い込まれた。高丘は「重要になる試合で、早い時間帯に失点してしまって、(1点目の)ところの判断は僕自身ももっとはっきりしないといけなかった」と振り返った。しかしその後の前半は何度も好セーブを見せ、最少失点に抑えた。
後半はキャップスが怒涛の攻めを見せた。White(FW)は絶好のポジションから2度ヘッドで合わせたシュートを見せたがわずかに外れ、94分にはポールに当たった。監督はこの日の負けを「不運だった」とつぶやいたが、6人が国際試合出場のために抜けた中で高丘は「代わりに出た選手は非常にポジティブにプレーしていましたし、1点取られた後のチームのリアクションはすばらしかったですし、チャンスもいっぱいあったと思います」と前向きに捉えた。ただ、「決めて勝ち切っていく力をもうちょっと付けないといけないかなと思います」とも語った。
プレーオフではホームで勝利を
この日は前試合から1週間あったが、それまで2週間で5試合というハードスケジュールをこなしてきた。その影響については、「多少はありますけど、シーズン中盤になってきたらそれはどのチームも同じなので、僕自身は今までも経験してきていることなのでうまく対応できているかなと思います」と疲れた様子は見せなかった。
レギュラーシーズンは残り1試合。アウェイでレアル・ソルトレイクと対戦する。勝てば条件次第では7位以上に浮上する。今季はアウェイで勝ち越している。「なるべく上の順位で終わるってことが大事になってくるので、アウェイですけど勝ち点3を取れるように1週間良い準備をしたいと思います」
この日は3万人のファンが詰めかけたホーム最終戦。「ファンはほんとにすばらしかったですし、特に後半の僕らが攻めている時の後押しというのは力になりました」。ただ、そんな中で勝てなかったのは残念だったが「プレーオフでまたホームでやれると思うので、ここに帰ってきて勝利をあげたいと思います」と語った。
MLSカップ・プレーオフ
MLSカップを争うプレーオフは東西カンファレンスの上位9チーム、計18チームで行われる。各カンファレンス7位以上は2勝先取のラウンド1に自動的に進み、残り1チームは8位と9位のチームが対戦するワイルドカードの勝者となる。
MLSレギュラーシーズン最終戦は10月19日。現在8位のホワイトキャップスはソルトレイクでレアル・ソルトレイクと対戦する。勝って、7位のミネソタ・ユナイテッドFCが負ければ7位以上が確定、負けるか引き分けならワイルドカードとなる。
(取材 三島直美)
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