カナダで2023年に15,343人が医師のほう助による安楽死(MAID)を選択した。これは、12月11日に発表されたカナダ保健省の「2023年カナダにおける臨終医療支援に関する第5回年次報告書」に基づくもので、2022年度から15.8%増加。2019年から2022年の平均年間増加率は31%で、増加率は半減したが報告は「数字の安定化」と結論づけるには時期尚早としている。
2023年には19,660人がMAIDを申請したが、2,906人が実施前に死亡、915人が条件を満たしていないとされ、496人が申請を取り下げている。
MAIDを受けた人については、「自然死が合理的に予見できる」状態だった人が約96%、最も多い病状はガンで64%。年齢の中央値は78歳。州別に見ると、MAIDを受けた人が最も多かったのはケベック州で5,601人、次いでオンタリオ州4,644人、ブリティッシュ・コロンビア州2,759人だった。
カナダでのMAIDは現時点では肉体的な疾患がある場合のみ合法とされている。しかし連邦政府マーク・ホランド保健大臣は、さまざまな要望に答える方向性を探っていると述べている。
(記事 編集部)
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