米トランプ大統領、カナダへの25%関税は2月1日から

 アメリカのワシントンで1月20日、共和党のドナルド・トランプ氏が第47代アメリカ大統領に就任した。トランプ大統領は就任前には、就任初日にカナダからの輸入品に関税25%を課すと宣言していたが実施されなかった。

 ロイターによると、トランプ新政権の政府関係者が「長引いている貿易赤字について調査・是正し、他国による不公平な貿易や通貨政策について対処する」ようメモ書きで指示し、就任初日の関税を見送ったという。ウォール・ストリート・ジャーナル紙もトランプ大統領が初日にカナダや他国への関税を実施しないと報じていた。

 カナダの一部報道によると、カナダ政府関係者はトランプ大統領が関税について3つの選択肢─カナダからの輸入品に25%、全ての国へ10%、最初は低く徐々に引き上げる─について検討中だという。

 ただ大統領は就任式のあと、カナダへの関税25%は2月1日から課すと語っている。就任演説では「アメリカの労働者と家族を守るために貿易システムを見直す」と宣言し、アメリカ国民のより豊かな生活のために関税を課すと述べた。

 カナダ政府は、トランプ大統領が関税25%を実施した場合、アメリカからの370億ドル相当の輸入品に報復関税を課す予定と明言している。連邦政府ドミニク・ルブランク財務大臣は「トランプ氏が課税措置を決定したら速やかに対応できるよう準備している」とし、早急にワシントンでトランプ政権ハワード・ラトニック商務長官と協議すると明らかにした。

(記事 編集部)

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