カナダ国内ではしか感染が拡大、モントリオールではNHLの試合を観戦していたことが判明

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州ではしか感染者が医療機関を受診する前に各所に立ち寄っていたため担当保健局が注意を呼び掛けたが、ケベック州ではモントリオール市でNHL(ナショナルホッケーリーグ)の試合を観戦していた感染者がいたことが発表された。

 感染者はワクチンを接種していなかったという。確認された感染者は、3月3日モントリオール市ベルセンターで試合を観戦。ケベック州保健局は、同日の午後5時30分から午前0時まで会場にいた人に感染の可能性があるとして注意を呼び掛けている。

 同州では昨年12月から今年3月までにすでに少なくとも31人の感染者を確認しているという。はしかが増加している要因についてワクチン接種率の低さを挙げている。

 最近カナダ国内では、はしか感染が増加している。カナダ公衆衛生局テレサ・タム局長は3月6日、今年1月1日から3月6日までに227件の感染が確認され、2024年の年間記録をすでに超えたと発表した。

 感染が疑われる場合、潜伏期間内(最大3週間)に感染症状がないか確認するよう求めている。症状は発熱、乾いた咳、鼻水、赤い目(結膜炎)のほか、数日後に発疹が現れ、顔から全身へと広がるという。医療機関を受診する場合は受診前に連絡するよう注意している。

 春休みを前にタム公衆衛生局長は「カナダの生徒たちのワクチン接種率の減少と世界的なはしか感染の増加で、感染拡大のリスクが高まっている」と警告。旅行前に自身のワクチン接種状況を確認するよう呼び掛けている。

(記事 編集部)

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