「日本好き高校生たちによる白熱のクイズバトル!」メトロバンクーバー・ジャパンボウル2025開催

メトロバンクーバー・ジャパンボウル2025、参加者全員で集合写真。2025年3月8日、日系文化センター・博物館。Photo courtesy of JETAABC/Mark Perez
メトロバンクーバー・ジャパンボウル2025、参加者全員で集合写真。2025年3月8日、日系文化センター・博物館。Photo courtesy of JETAABC/Mark Perez

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バーナビー市の日系文化センター・博物館で3月8日、第8回メトロバンクーバー・ジャパンボウル(Metro Vancouver Japan Bowl)が開催された。

 ジャパンボウルは、日本語を学ぶ高校生たちが日本語や日本文化に関する知識を競い合うクイズ大会。今年は13校から25チーム、約75人の生徒が参加、1チーム最大3人で日本に関する幅広い知識に挑戦した。

 出題は50問以上、日加関係、地理や歴史、漢字や言語に関する問題に加え、今年の特別テーマ「俳句」や「日本の社会問題」に関する問題もあった。さらに4月に開催予定の大阪・関西万博のキャラクター名など、最新の情報についても問われた。広範囲にわたる日本文化への深い知識を求められる非常にハイレベルの大会となった。

 毎年主催は、JETプログラム同窓会BC&ユーコン支部(The Japan Exchange and Teaching Alumni Association of British Columbia & Yukon:JETAABC)。ジャパンボウルの初回は1992年、ワシントンDCのジャパン・アメリカ協会によって開催され、その後競技は海外に広がり、ポーランド、イギリス、イタリア、メキシコ、セルビア、ブルガリア、フランスなどでも実施されるようになった。カナダでは2018年にバンクーバーで初めて開催された。

上位3チームが決勝ラウンドで競う

白熱の決勝ラウンド。2025年3月8日、日系文化センター・博物館。Photo by Ayaka Furukawa/Japan Canada Today
白熱の決勝ラウンド。2025年3月8日、日系文化センター・博物館。Photo by Ayaka Furukawa/Japan Canada Today

 決勝戦では予選ラウンドを勝ち抜いた上位3チームが激しく競い合った。会場の前方には回答者席が設けられ、会場は緊張感にあふれた。

 早押し問題では、日本の最新時事問題や流行など難易度の高い出題にもかかわらず、各チームは次々にボタンを押し、白熱した戦いが続いた。中にはどのチームも正解できない難問もあり、レベルの高さが際立った。

結果発表!優勝は「Team Nathan」

優勝した「Team Nathan」の3人。2025年3月8日、日系文化センター・博物館。Photo by Ayaka Furukawa/Japan Canada Today
優勝した「Team Nathan」の3人。2025年3月8日、日系文化センター・博物館。Photo by Ayaka Furukawa/Japan Canada Today

 結果発表の際、会場は緊張感に包まれ、3位から順にチーム名が呼ばれるたびに大きな歓声が響き渡った。今年のジャパンボウルを制したのは、Hugh Boyd Secondary Schoolの「Team Nathan」。メンバーはうれしさのあまりジャンプして喜びを表現していた。

 優勝した生徒たちは「信じられない。本当にうれしい!日本に強い関心を持っています」と目を輝かせた。

 優勝チームの学校から付き添った教師のニコラス・シマノさんは「生徒たちはモチベーションが高いので、自主的に学ぶ時間を確保しながら知識を深めています。さらに、グレード8から日本語のクラスを受講し、日々の努力を積み重ねることで、日本への理解をより一層深めています」と語った。

ジャパンボウルの運営者として初めて参加

 運営者としてジャパンボウルを支えたJETAABCのルイーズ・チェンさんは、今年は初めて運営に関わった。昨年ボランティアとして参加した経験があったため、その知識や経験が大いに役立ったという。

 「生徒たちが楽しんでいる姿を見ることができるのはもちろん、教師や参加者、パフォーマーを含む全ての人々が楽しい時間を過ごしているのを見られることが何よりのやりがいです」と晴れやかな笑顔で答えた。

 今年の新しい試みはSNSの活用強化。インスタグラムのリールで生徒へのインタビューを行ったり、プレゼント企画を開催したという。

 「より多くの人にジャパンボウルを知ってもらい、エンゲージメントを高めることを目指しました。さらに毎年異なるパフォーマーやワークショップを招き、生徒が多様な文化に触れ、学べる機会を提供するように努めています」と語った。

メトロバンクーバー・ジャパンボウル2025年順位

優勝:Team Nathan(リッチモンド市Hugh Boyd Secondary)
2位:スイカ戦士(ポートムーディ市Port Moody Secondary)
3位:買い物(ポートムーディ市Port Moody Secondary)

パフォーマーとして参加した「バンクーバー沖縄太鼓」。2025年3月8日、日系文化センター・博物館。Photo by Ayaka Furukawa/Japan Canada Today
パフォーマーとして参加した「バンクーバー沖縄太鼓」。2025年3月8日、日系文化センター・博物館。Photo by Ayaka Furukawa/Japan Canada Today

(取材 古川紋)

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