
財政危機に直面しているカナダで最も歴史のあるデパート、ハドソン・ベイ・カンパニー(HBC)は百貨店ベイ、サクス・フィフス・アベニュー、サクス・オフ・フィフスで清算セールを24日から行うとしていたが実際には25日からの実施となった。
同社は3月17日にオンタリオ高等裁判所に全96店舗(うちベイ80店舗)の清算を申請した。しかし1週間にわたり再建計画を模索した結果、6店舗を清算対象外とすることになった。
21日にこの計画を認可したピーター・オズボーン判事は「可能な限りの最善策である」と述べ、「成功の可能性を最大限に高めるためには、速やかに清算を承認する以外に方法がない」との見解を示した。
今回、清算を免れたのは、オンタリオ州の3店舗(トロント市のヤング・ストリートにあるフラッグシップ店、ヨークデール・モール店、リッチモンド・ヒル市ヒルクレスト・モール店)と、ケベック州の3店舗(モントリオール市、ラヴァル市、ポワント=クレール市)。ブリティッシュ・コロンビア州の16店舗はバンクーバー・ダウンタウンのベイも含め全て清算の対象となった。
清算セールは6月15日まで、6月30日までに対象の店舗を閉店する予定だという。セールでの割引率は公表されていない。
存続の希望は消えていないもののHBCの先行きは依然不透明。同社アシュリー・テイラー弁護士は、もし解決策が見つかれば清算対象外の店舗を増やす可能性もあるとする一方で、早急に再建策が見つからなければ今回対象外となった6店舗も清算対象になり得ると話している。
(記事 編集部)
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