
日本舞踊西川流師範の西川佳洋(松野洋子)さんが3月26日に死去した。85歳だった。
西川佳洋さんは長年バンクーバーで日本舞踊の普及に尽力。2011年から日系文化センター・博物館で日本舞踊を教え始めたグループ「彩月会」の代表としても活躍し、日系イベントへの参加や施設訪問など日系コミュニティに貢献したほか、日本舞踊を通して日系以外の団体との交流もするなど、日本文化を広くバンクーバーで広めることに尽力した。
彩月会は、西川流西川千雅家元の承認を得て2023年6月16日に正式名称を「西川流カナダ彩月会」と変更。同年に彩月会からは2人が「名取式」を経て正式に、かおりリトンさんが「西川洋香」を、芦田有希子さんが「西川洋雪」を授与された。佳洋さんは「4歳の時から踊りを始めて、50年以上踊りを教えています。西川洋香、西川洋雪の2人が西川流の苗字内に入れることを許されまして、私はとてもうれしくて、長い間踊りを教えて、踊り一筋に生きてきてよかったと思っています」と語っていた。
2024年4月には西川流カナダ彩月会として日系文化センターで温習会を開催。会場は客席が足りないほどの観客であふれた。大成功した温習会のあと佳洋さんは「私の持っている踊りを教えて、次に繋げていきたいです。私で終わりかなと思っていたけど、その希望が出ました。がんばります」といつものお茶目な笑顔を見せていた。今年は彩月会からさらに3人が名取に挑むことになっており、楽しみにしていた。
日系コミュニティからは悼む声が相次いでいる。


(記事 編集部)
合わせて読みたい関連記事