MLSホワイトキャップス、バンクーバーに新しいスタジアム建設を検討

バンクーバーダウンタウンにあるBCプレース。バンクーバー・ホワイトキャップスがホームグランドとしている。撮影 日加トゥデイ
バンクーバーダウンタウンにあるBCプレース。バンクーバー・ホワイトキャップスがホームグランドとしている。撮影 日加トゥデイ

 カナダ・バンクーバーに本拠地を置く、MLS(メジャーリーグサッカー)バンクーバー・ホワイトキャップスFCは4月4日、バンクーバー市東部にあるPNE(Pacific National Exhibition)敷地内に新たなスタジアムを建設することを検討していると発表した。同クラブCEOアクセル・シュスター氏はチームをバンクーバーに留めるための長期計画の一環だと説明した。

 ホワイトキャップスのオーナーシップグループは昨年12月に同クラブ売却を決定し、現在準備を進めている。その中で次のオーナーが収益性を求めて、クラブを別の都市に移転させるのではないかという懸念が広がっている。

 今回発表されたスタジアム建設案について専門家は収益増加を狙った戦略の一つと説明する。スポーツ・コメンテーターのガープリート・シアン氏はCBCニュース電子版の取材に対し、ホワイトキャップスはメジャーリーグの中でも数少ない「自前のスタジアムを持たないクラブ」のひとつであり、それが同クラブのフランチャイズとしての評価を低くしている可能性があると指摘した。

 バンクーバー市当局もスタジアム建設について同クラブと話し合いを進めていることを認めた。バンクーバー市ケン・シム市長は4月7日、ホワイトキャップスの移転を阻止するために「出来ることは何でもする」と述べている。

 新スタジアムがPNE敷地内のどこに建設されるかなど詳細については公表されていない。また、市がどういう形で建設を支援するのか、公共交通機関の整備はどうするのかといった点についても、明らかにはなっていない。

 ホワイトキャップスは昨季にチーム創設50周年を迎えた。その間に、現在PNE内にあるエンパイアフィールド(前エンパイアスタジアム)、バーナビー市にあるスワンガードスタジアムをホームグラウンドとしてきた。MLSに昇格してからは1年目を除いてBCプレースをホームとしている。一時期はバンクーバー港近くに専用スタジアム建設の話が持ち上がったが実現しなかった。

(記事 編集部)

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