核と人類は共存できない-核兵器禁止条約発効と、福島原発事故10年の節目に考える-

 Article 9 Canada presents Eiichiro Ochiai’s talk “Nuclear and Humanity Cannot Co-exist: Marking the 10th Anniversary of the Fukushima Daiichi Nuclear Accident and the Enactment of the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons”

 カナダ9条の会 オンライン講演会第一回

「核と人類は共存できないー核兵器禁止条約発効と、福島原発事故10年の節目に考えるー」落合栄一郎さんを迎えて

時間
バンクーバー(太平洋標準時):3月6日(土)午後5時-6時半
トロント・モントリオール(東部標準時):3月6日(土)午後8時-9時半
日本 3月7日(日)午前10時-11時半

参加費 無料

主催    カナダ9条の会(Article 9 Canada)

後援    Peace Philosophy Centre

定員 先着100名

言語 日本語(質問は英語でも受け付けられます)

要事前登録。このリンクから登録してください: https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZAkd-CqpzwuH9TgE_7TFU-5iaHV07xyfP-0

問い合わせ先: article9canada@gmail.com

 2021年1月22日、核兵器禁止条約 (Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons)が発効となりました。核兵器の使用、使用の威嚇、開発、実験、生産、製造、取得、保有および貯蔵を禁止し、その移譲、受領、禁止行動に対する援助、奨励、勧誘も禁止する、全面的な「禁止」条約は長年の世界の被爆者や根強い市民社会の運動の成果と言えます。条約では「核兵器に関する活動が先住民にもたらす均衡を失した影響を認識し」と、核問題と植民地主義の関連にも触れています。

 1月22日の時点で86国が署名、52国が批准していますが、全ての核保有国および米国の同盟国(カナダを含むNATO諸国、日本、韓国など)は参加していません。また、「無差別に平和的目的のための原子力の研究、生産及び利用を発展させることについての締約国の奪い得ない権利に影響を及ぼすものと解してはならない」と、原子力発電を問題視していません。

 来たる3月11日は、東日本大震災・津波および福島第一原発の大事故発生から10周年を記憶する日です。10年経っても収束からは程遠く、環境や生物、人体の被曝被害は継続し、いまだに3万から6万以上といわれる人たちが避難生活を強いられています。

 今回は、米国の大学で教鞭を取りながら長く平和・反核運動にも従事し、退職後もバンクーバー9条の会の会長を務め、化学者として、核兵器であれ原発であれ「核と人類の共存はできない」との主張を英語・日本語の著書や講演・執筆活動で続けてきている落合栄一郎さんを講師に迎えたいと思います。

講師プロフィール:落合栄一郎(おちあい・えいいちろう)

落合栄一郎博士
講演者の落合栄一郎さん

1936年東京生まれ。ペンシルバニア州のジュニアータカレッジ名誉教授。東京大学工業化学科卒、同大博士課程終了工学博士。カナダ、アメリカ、スウェーデン、ドイツなどの大学で化学の研究教育に携わる。2005年退官後はバンクーバーで、バンクーバー9条の会、世界連邦協会等を通じて平和活動を行いながら英語、日本語で、放射能や被ばくの危険性についての執筆活動に従事する。

著書:Bioinorganic Chemistry, an Introduction (Allyn and Bacon, Boston, 1977)、 Bioinorganic Chemistry, a Survey (Elsevier, Amsterdam,2008)、 Hiroshima to Fukushima (Springer, Heidelberg, 2013)、 Nuclear Issues in the 21st Century , Nova Science Publ, New York, 2020)、『原爆と原発』(鹿砦社、2012)、『放射能と人体』(講談社、2014)、『病む現代文明を超えて持続可能な文明へ』(本の泉社、2013)等多数。