ファイザー製ワクチン800万回分追加供給

 ジャスティン・トルドー首相は朝の会見で、ファイザー製ワクチン800万回分が追加で供給されると発表した。「これによりカナダに届くワクチンは6月末までに合わせて4800万回から5000万回分となる」と語った。

 ファイザー・バイオテック製ワクチンは、5月末まで毎週約100万回分が、6月には毎週200万回分に近い量が供給される予定だが、今回の発表はこれに追加される。

 アニタ・アナンド公共サービス・調達大臣によると追加供給は、5月に400万回分、6月は200万回分と7月供給予定の40万回分を前倒し、そして7月には200万回分が追加されるという。

 ファイザー製は2月に一時期供給が予定を下回ったが、4月から安定し、5月に加速する。

 一方、モデルナ製が予定通りに供給されないことが明らかになった。予定通りなら来週から供給が始まり4月末までに届くはずだった120万回分は、65万回分に減少。さらに第2四半期に届く予定だった1230万回分も第3四半期にずれ込む可能性が高いという。

 アナンド大臣は「(モデルナについては)残念なニュースではあるが、カナダ政府は引き続き不安定なワクチン供給の中、国民にワクチンを届ける努力をしていく」と語った。

 カナダでは4社のワクチンが承認されている。54歳以下への接種が一時停止されているイギリスのアストラゼネカ製ワクチンについては、6月末までに410万回が届く予定で、6月から9月にはさらに供給量が増える。BC州では55歳から65歳に接種が行われている。

 いまだ全く供給されていないアメリカのジョンソン&ジョンソン製は4月最終週に30万回分が届く予定。アナンド大臣によると第2四半期の後半にはかなりの量が供給されるという。接種回数1回のジョンソン&ジョンソン製は国境再開に向けて大きな鍵となる。

 アメリカ、カナダの経済界からは、国境再開を要望する声が上がっている。ただドミニク・ルブラン政府間関係大臣は、CBCの番組でアメリカ政府と現時点で国境再開の話し合いは行われていないと語った。カナダ・アメリカの国境閉鎖期限は4月21日。

 カナダで供給されているワクチン数については、カナダ政府がウェブサイトで公開している。Vaccines for COVID-19: Shipments and deliveries

合わせて読みたいニュース記事