第11回「夏を楽しむ 金沢料理!」

金沢からこんにちは 

 こんにちは、ゲストハウスポンギーのにいなです。

 8月ももう半ば。外ではセミの大合唱が聞こえています。この時期、バンクーバーは過ごしやすいのでしょうか?

 今回は、蒸し暑い夏に食欲をそそる金沢の郷土料理をご紹介します♪

暑い夏の救世主は…ナス!?

 毎年、ナスがたくさん獲れる季節になると金沢の家庭の食卓に並ぶのが、こちらの料理。「ナスのオランダ煮」です。

金沢の郷土料理「ナスのオランダ煮」。©The Vancouver Shinpo
金沢の郷土料理「ナスのオランダ煮」。©The Vancouver Shinpo

 「オランダ煮」という名前は、長崎の出島に来たオランダ人から伝わったため、と言われています。

 ナスを油で揚げて(あるいは炒めて)から醤油やみりんで甘辛く煮付けたシンプルな料理で、子供から大人まであらゆる世代に愛され続けています。

 金沢料理の味付けは、醤油もそうですがどちらかといえば甘めなことが多いので、金沢人好みの味なのかもしれません。

 味にコクが出るので、私はいつもナスを揚げてから煮ています。噛むとじゅわっとあふれ出る出汁と、唐辛子のぴりっと感が絶妙で、食欲の落ちる夏でもたくさんナスを食べられるのでおすすめです。

夏の定番食品とのコラボ!

 もう一つ、ぜひともご紹介したい夏の家庭料理がこちらの「ナスそうめん」です。

夏の定番であるそうめんとナスを文字通り合体させた、ナスそうめん。©The Vancouver Shinpo
夏の定番であるそうめんとナスを文字通り合体させた、ナスそうめん。©The Vancouver Shinpo

 夏の定番であるそうめんとナスを文字通り合体させた、ダブルで夏を感じられる料理です。

 まずナスを出汁やめんつゆで煮て、その中に茹でたそうめんを入れるだけの簡単レシピで、誰でもすぐにできてしまいます。

 ナスとそうめんは意外な組み合わせですが、昔、能登半島にある輪島がそうめんの産地だったところにルーツなのだとか。

 石川だけでなく、香川など昔そうめんの産地だったところには、同様に郷土料理として今も残っているようです。ちなみに香川のナスそうめんは油揚げも入れるようで…そちらもおいしそうですよね!

 優しい味わいで、見た目の派手さもありませんが、柔らかく煮込まれたそうめんとナスからは、どこかほっとする懐かしさが感じられます。

 金沢ではスーパーのお惣菜コーナーで売られていることもあるので、「自分で作るほどではないけれど、ちょっと食べてみたいなあ」という方はスーパーに行かれても良いかもしれません。

 ちなみに…

 金沢にある15種類のブランド野菜「加賀野菜」のひとつに「へた紫なす」があります。地元では「丸なす」とも呼ばれる、へたの下まで紫色の丸いかわいらしいナスです。皮が柔らかく、甘みが強くて煮ものに最適なので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね!

季節の食べ物で元気に夏を過ごそう!

 ナスは、ポリフェノールが豊富で美肌効果や老化防止になるだけでなく、疲れやむくみをとってくれる効果もあります。

 カナダではナスはどのように食べるのでしょうか。ご紹介した2品はどちらも簡単に作れるので、カナダでもぜひ作ってみてくださいね。

 夏の紫外線でダメージを受けがちな肌にも、働きがにぶくなりやすい胃腸にも優しいナスを食べて、今年の夏も元気に乗り越えましょう!

 今回も、お読みいただきありがとうございました。

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