ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府は、5月に発表した4段階の計画にしたがい規制緩和を進めている。第1段階が5月25日から、第2段階は6月15日から、第3段階は7月1日から、そして第4段階は最短で9月7日からを予定していた。
当初、規制緩和は予定通りに進み、7月1日からはマスク着用も義務ではなく推奨になり、ほぼ「ノーマル」な生活ができていた。しかし、新型コロナウイルスの感染第4波がはじまり、マスク着用が再び義務化された。
さらに特に感染者が多いインテリアヘルスやノーザンヘルスの保健局管轄内では、許可されていたアクティビティの規制が再び強化されていたりと、同じ州内でも規制が異なっている。
そこで今回は州内の規制をまとめた。現在、BC州はRestart Planの第3段階。9月13日からワクチンパスポートが導入されたため、制限が解除されたアクティビティでも、参加にBCワクチンカードの提示が必要な場合もある。
屋内でのマスク着用が再び義務化
2009年以前(12歳以上)に生まれた人は、すべての屋内の公共の場所でマスク着用が必要。
例:
- モール、ショッピングセンター
- 食料品店とリカーストア
- 空港
- コーヒーショップ、カフェ
- 公共交通機関、タクシー、相乗りの車の車内
- 図書館
- 衣料品店、小売店
- 公共サービスを提供するオフィスビル内
- スポーツおよびフィットネスセンターの共通エリア(運動をしていない場合)
- 高等教育機関と非営利団体の共通エリア
- キンダーガーデンから12年生の学校の屋内。全スタッフ、訪問者、4年生から12年生の生徒はマスク着用
- ドラッグストア
- コミュニティセンター
- レクリエーションセンター
- 市庁舎
- レストラン、パブ、バーでテーブルに座っていないとき
- 12歳未満、健康上の理由などで、マスクを着用することができない人、マスクの付け外しを自分でできない人、聴力障がい者のように唇の動きを見る人とコミュニケーションをする際は、屋内でもマスク着用をしなくてもよい。
フェースシールドはマスクの代わりとは認められていない。
個人的集まり(インテリアとノーザンは規制再強化)
- 泊りに行くことも含め、屋内または屋外の個人的な集まりには制限なし。
インテリア
・屋内での個人的な集まりは、居住者に加えて5人のゲストまたは別の一家族まで。
・バケーションレンタルでの集まりは、居住者(または賃貸人)に加えて5人のゲストまたは別の一家族まで。
・屋外での個人的な集まり(誕生日パーティー、裏庭でのバーベキューなど)は、50人まで。
ノーザン
・家での個人的な集まりは居住者に加えて5人のゲストまたは別の一家族まで。
・屋外での個人的集まりは最大50人まで。
計画して行う集まり(結婚式や葬儀を含む)
屋内での集まり
- 屋内でパーティや葬儀などの集まりを計画して開催する場合は着席の場合、50人または50%のいずれか多いほう。(例: 会場の定員が500人の場合、250人が参加可能)。
屋外での集まり
- 計画して行う屋外での集まりは着席の場合、5,000人または50%のいずれか多いほう。(例: 会場の定員が30,000人の場合、15,000人が参加できる)。
- 宗教の集まりや小中高校や大学での教育上のアクティビティは定員なし。
- 公衆衛生感染対策)を行うことで、フェア、フェスティバル、トレードショーは通常どおりに。ただし、communicable disease planを作成。
ノーザン
・屋内イベントはsafety planを作成して開催。保健局への提出の必要なし。
・屋外イベントは200人以上が参加する場合はsafety planを作成。
・観客の入るスポーツイベント(屋内、屋外とも)はsafety planを作成。
旅行
- 国内旅行(レクリエーション)ができる。
インテリア
インテリアヘルスの管轄地域への旅行、管轄地域からの旅行は、当事者が新型コロナワクチン接種を完了するまでは避けることを勧めている。
ビジネス
レストラン、バー、パブ、ナイトクラブ
- 屋内、屋外での食事、イベント開催可能。人数制限なし。
- アルコールサービスは通常どおり。
- (インテリアヘルスのセントラルオカナガンなどの地域では8月6日からナイトクラブ、パブが休業に、レストランでのアルコールサービスは 10 p.m.までになっていたが、この規制は解除されている)。
- テーブル間の移動は不可。
- ダンス不可。
カジノ
- 定員を減らす。
- ゲームエリアは50%の人数制限。
オフィスや職場
- 引き続きリモートワークから職場への復帰。
- セミナーやより大きな規模のミーティングの開催許可。
- 職場は「COVID-19 Safety Plan」ではなく、「communicable disease plan」に基づいて運営。
- リスクが高いとみなされる職場では、追加で安全対策を行う。
スポーツやエクササイズ
- 屋内でのフィットネスクラスは全て再開。定員の規制はなし。
- ジムやレクリエーション施設は定員の規制なし。
- 屋外の観客は5,000人、または定員の50%。
- 屋内の観客は50人または定員の50%。
- 屋内のスポーツやフィットネス施設でスポーツやエクササイズを行っている際は、運動中はマスクを外してもよい。
インテリア
・激しい運動(high intensity)を行うエクササイズのクラスは、ワクチン接種完了者のみ。2回必要なワクチンで1回のみ接種では参加不可。
(8月の規制再強化の際には、激しい運動のエクササイズのクラスはキャンセルになっていた)。
(取材 西川桂子)
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